みんな悩んでいる! 20カ国でむさぼり読まれている英国一の出版社社長が説く「上手な愛し方」

ダ・ヴィンチニュース / 2014年12月11日 11時30分

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『上手な愛し方』(リチャード・テンプラー:著、亀田佐知子:訳/ディスカヴァー・トゥエンティワン)

 「毒親」という言葉がどうも好きになれない。「毒親特需」というべきか、猫も杓子も売れるからと毒親本を出版し、毒親特集を組む今、それは本当に人々の役に立っていると言えるのだろうか。むしろ逆のように思えてならない。奥底にしまい込んでいた負の感情を、不特定多数の人間に思い起こさせるだけさせて無責任に放置しても全然へっちゃら。そんな自称・専門家の多さに反吐が出る。

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 「あなたの親は毒親だったのね。わたしの親もそうだったの。でも、あなたはこうして生きている。よくやったわ。いい子、いい子」なんて言いつつ、自分よりかわいそうな人を見つけては、貧困ビジネスの渦の中に瞬く間に飲み込んでしまうのが「毒親合唱隊」の手口だ。無論、著者自身は「親を悪く言うものではない」なんて1ミリも思っていないし、つらかった経験を吐き出す場所が必要なことも十分理解している。しかし、本来、必要なのは、親の影響で自分や他人の愛し方がよく分からずに、立ち止まってしまっている「今」の改善であり、「過去」にむやみやたらに固執させることではない。正しい愛し方を知ることのほうがより建設的に思える。

 イギリスで最も成功した出版社といわれるWhite Ladder Press社の創設者、リチャード・テンプラー氏の著書『上手な愛し方』(ディスカバー)は、愛し方が分からずに悩む人々に対して、シンプルかつ行動に移しやすい答えを記している名著である。「愛は一生の大問題。愛することは人間の本能だが、それだけではうまく愛することは難しい。愛には取扱説明書が必要なのだ」と訴え、上手に愛することのできる人が守っている88のルールを紹介している。その多くは当たり前のようでありながら、ついおろそかにしてしまいがちだったり、あらぬ方向へといってしまいがちなものばかり。人間関係に迷ったり悩んだりした際に、自分の愛に対する考え方や行動をセルフチェックするには、うってつけの内容となっている。

 例えば、外見について。恋愛をすると相手の好みにより近づこうとする人がいるが、「外見に欠点があればむしろラッキー」と著者はいう。外見がおとろえただけで、いい関係を保てなくなるような相手が近寄ってくるのを、欠点が防いでくれているからだ。

 また、「日々のなんでもない思いやりにあふれた行為が“愛のサイン”でなくてなんだろうか」と説いている。チョコレートや花束だけがプレゼントなのだろうか。たとえば毎朝入れてくれるコーヒーや自分の代わりにやってくれる庭の手入れは、愛に裏付けられた行動と言えないだろうか。もし、そう思えないなら、相手を責める前に、自分の考え方を改めたほうがよい。

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