こんな乃木坂、観たことない。こんな映画、観たことない。

ダ・ヴィンチニュース / 2014年12月23日 11時30分

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『映画 超能力研究部の3人 公式ブック』(乃木坂46、2014「超能力研究部の3人」製作委員会、モーニング編集部/講談社)

 元「AKB48」の前田敦子を日本で一番かわいく撮ったと評判(『もらとりあむタマ子』)の映画監督・山下敦弘が、アイドルグループ「乃木坂46」の中心メンバー3人を主役にした長編映画『超能力研究部の3人』を完成させた。テレビや雑誌では見られない、ここでしか見られない顔がばんばん大写しされるという意味で、アイドル映画としても抜群に高品質だ。が、これは純然たるアバンギャルド映画です。

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 原作は、マンガ家・大橋裕之の短編集『シティライツ』に収録された「超能力研究部」シリーズ。女子高生トリオが部室でうだうだしたり、恋をしたり宇宙人と仲良くしたりUFOを呼ぼうとしたり。最終的には思いのほか感動的でスペクタクルなSFロマンが展開する。ところがそのパートに、映画を撮影する日々を撮影する……という体裁のドキュメンタリーパートが入り込む。そして、もちろん。2つのパートは混じり合う。
 
 人はノンフィクションだと思っていたものがフィクションであると気付く時、「たいした役者だ!」という印象を受ける。その手続きを踏むことで山下監督は、役者修行中である乃木坂の3人を魔法のように輝かせたということもできる。アイドルという存在はみな役者である、という宣言にも見える。解釈は受け手次第だ。ただひとつだけ間違いなく言えることは、こんな映画、観たことない。観たことないものは、問答無用で面白いのだ。

文=吉田大助(『ダ・ヴィンチ』1月号「出版ニュースクリップ」より)

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