酒呑みOL「ワカコ」の今宵の酒は? グルメの究極“おひとりさま飲み“をどっぷり堪能!

ダ・ヴィンチニュース / 2015年1月7日 11時30分

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『ワカコ酒』(新久千映/徳間書店)

  数あるグルメ漫画のなかで、「おひとりさまの酒呑みマンガ」という、いままでにない斬新な設定で話題をさらった『ワカコ酒』。12月20日に、最新刊の4巻が発売され、1月からはTVドラマがスタートする。ますます人気に拍車がかかりそうな気配だが、4巻での「ワカコ」、相変わらず、なんのてらいもなく「ひとり酒」を楽しんでいる。その姿は最初の頃よりさらに堂々としてマイペース、どこであっても「マイ・酒呑みワールド」にどっぷり浸りきっていて、心底お酒とおつまみを楽しんでいるのだ。そこには「周囲からどんなふうに見られているのかしら」とか「浮いちゃってないかしら…」なんていう、変な自尊心というか、ナルシスティックな雑念はまったくない。ごくごくシンプルにお酒とおつまみを味わうワカコの姿は、潔くてかっこいい。

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 1話4~6P、つまみひとつに合わせるお酒1種をワカコが堪能する、という基本路線は変わらないし、目次がお品書というスタイルも第1巻から続く趣向だ。こう聞くとマンネリなのでは? と穿った見方をしがちだが、巻を追うごとにワカコが確かに成長していて、それがほどよいアクセントになっている。食べて呑んで、堪能した時に漏れるお決まりの台詞「ぷしゅー」も、水戸黄門の印籠みたいで、これがないとなんだか話が締まらない。出てくる料理は「へしこ」のような珍しい郷土料理や最旬料理「うにクレソン」、アメリカンドックのような超B級から目玉焼きまで全26品、本当に何でもありだ。ワカコの「ぷしゅー」と全身至福でいっぱいの姿をみていると、ついついマネしたくなってしまう。

イラストはというと、ワカコがデフォルメされているのに対し、料理やお酒はものすごく緻密に描かれていて、そのコントラストにも甚くそそられる。たとえばサワラの西京焼。焼いてこげた皮の質感、きゅっと締まった身の感触や表面のつや感、ふんわりと立ち上る湯気…。それだけではない。西京焼が盛り付けられている陶器の皿、お酒のグラス、箸、カウンターの木のディテールまで超リアルに再現されていて、見ているだけで焼きたての西京焼の香りまでしてくるから不思議だ。いままでのグルメ漫画につきものだった、お酒や食に対するうんちくはほぼ皆無。OLの等身大の感想がとてもリアルで、やだやだ本当においしそう、私も飲みたい! と、すっかり呑んべえ心に火をつけられて、読後思わずアルコールに手が伸びてしまうほど。

 第1巻での設定が26歳だったので、まだ余裕で30前の女子のはずだが、なんとも言えない落ち着き、ただただ「お酒」を無心に楽しむ姿は、まるで達観した老人のよう(笑)。やっとひとりでランチビールが楽しめるようになったくらいの小心者にとっては、まさにうらやましい限りだ。お店でのひとり酒、憧れるけれど、そのハードルは高い。せめて『ワカコ酒』片手に、うち呑みを究めようかな?

文=yuyakana


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