エクステリア物置部門第1位は 田窪工業所のスタイリッシュなライフスタイルを表現した物置
ダイヤモンド・チェーンストア オンライン / 2023年3月16日 0時30分
無機顔料を有機顔料にリニューアル
物置でスタイリッシュなライフスタイルを表現
田窪工業所
ペインタ
選評
格段に鮮やかな色合いに
店頭でも目立つ物置として、高い評価
物置や収納庫の購入において、ユーザーが商品を選ぶ際の要には、ブランド(メーカー)、頑丈であること、収納性に優れていることが挙げられる。10年程前から、そこに、デザイン性が大きなポイントとして加わってきた。これまで、住環境の中であまり目立たない、隠れたような存在だった物置にも、スタイリッシュさが求められるようになってきた。
デザイン性を追求した物置の提案を積極的に進めているのが田窪工業所だ。2000年にデザイン性を追求した小型物置として先駆的な役割を果たした「グランプレステージ」を発売。
同商品をフルモデルチェンジした「グランプレステージ ジャンプ」が、18年のヒット商品を受賞。20年には姉妹シリーズとして発売された観音開きの小型物置の「グランプレステージドアーズ」が受賞している。
今年、受賞したのが「ペインタ」だ。同商品は、さまざまな意匠がプリントされたスチール製物置・収納庫として知られていたが、22年にインクを従来の無機顔料から有機顔料に変更して、色彩を限りなく再現できるようにした。
実際に、扉にプリントされたデザインの色合いは、以前に比べて格段に鮮やかになった。また、無機顔料と同様に耐候性にも優れていることが、これまで以上のヒット商品につながった。
また、デザイン性に優れた物置は、ホームセンターの店頭でも目立つので、エクステリア売場でのアイキャッチ効果として期待されている。
アンケート結果
「新規機能性」「斬新さ」「売場提案」
デザイン性が、相乗効果で高評価
物置、収納用品のトップメーカーの田窪工業所の認知度の高さから、「ブランド力」の評価は高い。また「塗装を施す・印刷する」ことからペイントやプリントを連想できる「ペインタ」の商品名も、同項目の高評価に影響しているようだ。
「ペインタ」の特徴が、デザイン性と有機顔料であることから、「新規機能性」と「斬新さ(デザインなど)」は、最高評価の「5」となった。とくに「斬新さ」に関しては、もっと高くてもよいほどだ。
「売場提案(価格)」が、最高評価の「5」となったのは、店頭に設置するだけで、お客の目を引くことができて、“こんなおしゃれな物置があるんだ”という、気付きを与えることができたのが大きなポイントだ。「知ってもらえるだけで販促効果は大きい」という声もあった。あらためて物置が必要になったときに、指名買いにつながってもらえればよいという考えもあるようだ。
マーケット&プロダクト
無機顔料を有機顔料に変更
より鮮やかで多彩な色表現を実現
さまざまな意匠がプリントされたスチール製物置シリーズとして知られる「ペインタ」は、2022年にインクを従来の無機顔料から有機顔料に変更。本来の色彩が限りなく再現できるように進化を遂げた。
もともと「見せる物置」づくりにこだわり、定評のある扉色とは別に、面積のある扉をキャンバスに見立てて何かできないかと模索することから生まれた同シリーズ。結果的にたどり着いたのが日差しや水に強いというメリットもあるインクジェットを使った塗装技術だった。
有機顔料への変更によって、桜のようなやわらかなピンクから、バラのようなビビッドな赤、若葉の爽やかな緑から、森のような深い緑、さらに透きとおる海の水色から、深海を思わせる濃紺まで、さまざまな色表現が可能になったことで、いっそう注目を集めることになった。
グラフィックはイラストと実写、さらにその組み合わせを使用。版を必要としないため、データがあれば多様なデザインを盛り込むことが可能な自由さも特徴となっている。
シリーズ商品は、いずれも既存の吊り戸、連動吊り戸、2ロックシステム錠、各種オプションなどとすべて同様。デザインのラインアップは、収納庫タイプはムーンホワイトの本体にデザインが8種類。物置タイプは床・壁・棚がムーンホワイト、屋根・骨組みがタウングレーの本体に、デザインが5種類となっている。
用意されたデザインは、「ウッドキャンプ」「ブラックキューブ」「ミツカド」「デニム」「ボタニカルライフ」「ウォールペイント」「ブリックウォール」「クジラスイム」を揃え、いずれも飽きのこないデザインを採用。
物置タイプとしては、これらのうち「ウッドキャンプ」「ブラックキューブ」「ミツカド」「デニム」「ボタニカルライフ」を用意している。
メーカー(担当者)のコメント
物置の機能やデザインの提案で
多様な選択肢を提供していく
年間ヒット商品に選定していただき、ありがとうございました。以前にも別商品で受賞しましたが、「年間ヒット商品」の受賞ロゴを賞品に貼付し、販促に活用させていただきました。エクステリア関連商品は、なかなか展示スペースで目を引くような訴求が難しいので、お客さまに注目していただくきっかけになると感じています。
「ペインタ」は、昨年から有機顔料に変更し、より豊かで鮮やかな色表現が可能になりました。ホームセンターさまの売場でも、物置売場に変化をつけ、注目度を高める意味から「ペインタ」を展示していただくケースも増えています。「ペインタ」は、データのみでさまざまなプリントが可能ですので、将来的にはデザインのオーダー対応を行うなどの可能性を秘めた商品だと考えています。
物置を購入される機会は、人生の中で何度もあるわけではありません。その意味で、機能はもちろん、デザインなどさまざまな選択肢をお客さまに提供していきたいと考えています。
今期も新たなコンセプトの物置を発売予定で、新鮮さのある意匠を採用した商品として提案していきたいと考えています。
(商品開発本部 部長兼 開発部長日野大治郎氏)
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