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インフレ到来で忙しい日の食卓の味方にも異変? 値上げ時代、主婦に選ばれる総菜売場を考察!

ダイヤモンド・チェーンストア オンライン / 2023年5月18日 20時55分

mapo/iStock

あらゆるものが値上がりしている一方で、物価の上昇に給料が追い付かず、実質賃金は低下傾向にあります。いまだ天井の見えない「値上げラッシュ時代」を切り抜けるため、家計の財布を握る主婦たちは、どのような視点で買物をしているのでしょうか。連載第4回では、実際に3人の子を育てる主婦として日々やりくりに奮闘する筆者から見た、スーパーマーケットの総菜売場にフォーカスして解説します。

なんでも値上げ時代における平日の総菜の選び方

 なんでも値上げ時代の最近、以前と同じ金額で同じ品物を入手することは難しくなっています。そのため、「総菜」についても以前より価格が上がっていると感じることが多くなりました。

 とはいえ、総菜は、食事の支度の手間を減らすことができるため、忙しい日の食卓の強い味方でもあります。手づくりと比べるとやや割高ではあるものの、「コンビニ、出前、外食より総菜の方が安い」という心理も働きます。

 値上げラッシュが続く最近は、以前より懐が痛むコンビニや出前、外食での出費を控えて、時間がある時は「内食」、ない時は「中食」で済ませたいという気持ちが強くなってきました。そのため、以前よりも「食卓に利用しやすい総菜」に対する期待が個人的に高まっています。

マルエツ江戸川橋店

 具体的には、平日のおかずとして利用する総菜なら、家では手間が掛かり、なかなかつくれないような揚げ物だけでなく、揚げ物以外の総菜もバラエティ豊かにしてほしいところです。「揚げ物」という同じジャンルの総菜ばかりだと、種類は異なっていても飽きが来てしまい、「連日総菜を利用するのは難しい」と感じてしまいます。そのため、総菜を買おうとしてもどうしても飽きのこない程度の頻度に落ちてしまうのです。

 実際に筆者自身も、「できれば忙しい平日ほど、調理の手間を減らせる総菜の利用頻度をあげたい」と考えているのですが、総菜売場にいつも同じようなジャンルの同じような商品ばかりが並んでいると、売場を一通り回っても「欲しい総菜がない」と感じ、もう一度精肉・鮮魚売場に戻り、簡単に手づくりできるものにメニューを変更するということがよくあります。

 普段のおかずとしての総菜なら、利用頻度を増やしても飽きのこない「ジャンルの異なるバラエティ豊かな総菜」が筆者の理想です。加えて、普段の食事なら「低価格でコスパのよい総菜」だとさらに理想的です。

 その上で、メーン料理やサブ料理として複数の総菜を組み合わせても「揚げ物ばかり」「肉ばかり」「茶色ばかり」という偏りがでない総菜の組み合わせができれば「普段の食事の支度がずいぶん楽になるのでは」と感じています。

週末の総菜の選び方とは

 一方、家事・育児・仕事と、平日はバタバタとしてしまうことが多いため、比較的まとまった時間の取りやすい週末は「いつもより少しだけ特別な夕飯を準備し、家族で囲みたい」という気持ちになることが多くなりました。

 とはいえ、値上げ時代の最近は、外食や出前より「内食」「中食」志向になっているため、できれば外食や出前を利用するより、魅力的な総菜に出会いたいと考えています。しかし、並んでいる総菜がいつもと同じだと、なかなか総菜を手に取る気持ちになれないことがあります。そのため、「いつもより少し特別な夕飯を準備するなら、手間をかけて手づくりする料理」というように思考が固定されてしまうことが多くあります。

 できる限り週末はゆっくりしたいので、時間のかかる手づくり料理だけでなく、柔軟な選択肢として、総菜も選択肢に入れたいしたところですが、上記のような理由から魅力のある総菜に出会えていないと感じることが多くあります。

 平日の食事と違い、週末の食事は“プチ贅沢”に使用しやすい程度の「少し高価格な総菜」も選択肢に入れているので、価格だけにとらわれず総菜のバリエーションを広げて欲しいと期待しています。

mapo/iStock

値上げ時代の「総菜売場」に期待すること

 総菜は、「その店舗ならではの特徴」も買い手の楽しみの一つです。「この店舗のこの総菜がおいしい」など、その店舗でしか買えない総菜があれば、総菜だけを買いに店舗に通うことも多くなります。肉、魚、野菜など、地域や店舗によって得意な食材も異なると思うので、「地元ならではの総菜」も楽しみです。

 家族が満足できる「飽きのこない食事」を毎日準備するのは、家庭でも大変な負担が掛かるため、あとひと手間を加えなくてもそのまま食卓に出せる総菜の充実は、それだけで店舗の魅力に繋がるのではないでしょうか。

 今後は、「店舗ならでは」の品揃えの充実も楽しみですし、なんでも値上げ時代の今だからこそ、外食や出前などの代わりに「利用頻度をあげても飽きない」総菜のバリエーション、休日における「価格訴求に捉われていない、普段使いからプチ贅沢までさまざまなシーンで使いやすい総菜の充実」にも期待しています。

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