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煮豆とはどう違う?マルヤナギ小倉屋の蒸し大豆シリーズに“ひき肉”のように使える商品登場

ダイヤモンド・チェーンストア オンライン / 2023年5月3日 20時55分

「大豆は体にいい健康食材」というイメージはすっかり定着している。そういう中で、マルヤナギ小倉屋(兵庫県)の「おいしい蒸し豆」シリーズに、新商品が加わった。「おいしい蒸し豆 ひき肉みたいに使える蒸し大豆」でさまざまな料理に使いやすいように多種類のメニューを同時に提案している。伝統食材にこだわる同社の自信作で、北海道の大豆生産農家とも提携し、「大豆の割れ、欠け、皮の破れ」などの規格外も活用する新手法である。

ひき肉みたいに使いやすい蒸し大豆

 マルヤナギ小倉屋は業界では「おいしい蒸し豆」シリーズを展開する独自戦略の企業で知られる。事業内容は「豆、昆布、もち麦などの健康価値の高い食材を活かした食品の製造販売」だ。

 170年以上の歴史を持つ昆布の老舗「小倉屋」ののれん分けで、1951年に創業した70年以上の老舗の伝統食材を扱う企業である。主には蒸し豆・佃煮・煮豆を扱う企業であり、特に「おいしい蒸し豆」シリーズは同社の看板商品となっており、蒸し豆市場においてマルヤナギ小倉屋は約65%を占めるナンバーワン企業だ。

 同社のは「素材・おいしさ・健康をテーマに伝統食材を活かした新しい食の提案に取り組む食育型カンパニー」を目指すこだわり企業である。

 この春に新商品として打ち出したのが「おいしい蒸し豆 ひき肉みたいに使える蒸し大豆」(70g、142円税込み)、ミンチタイプでさまざまな料理に使いやすいような商品として新発売された。

 この商品の特徴の一つが、北海道の生産農家と連携して生産された大豆である。生産農家の高齢化、大豆の種類によっては手間がかかり生産しにくいということなどの事情もあり、生産農家との協力体制づくりも考慮している。

ひき肉みたいに使える蒸し大豆(ハンバーグ&キーマカレー)
ひき肉みたいに使える蒸し大豆(ハンバーグ&キーマカレー)

 今回の新商品は規格外の大豆(サイズや割れ、皮めくれなど)も活用している。大豆ミートのように水戻しする手間がなく、商品のパッケージを開けてそのまま使えるので、ひき肉を使うレシピにまぜて手軽に使うことができる。肉と蒸し大豆を1対1の割合で配合することを推奨。作り方はシンプルで、ナチュラルなおいしさの蒸し大豆をヘルシーでたんぱく源として使える。そのまま食べてもおいしいが細かく刻んだり、つぶしたりすると、ひき肉やご飯などに混ぜやすい。

 おいしさが徐々に認知された蒸し大豆シリーズ

 「蒸し大豆」シリーズは、最初から支持されたわけではない。大豆を水煮するのと蒸すのでは、見た目と生産性で水煮の方がが上回っている。「味はバツグンに蒸し大豆」だったというが、当初売れなかった。だが、その後、商品開発を辛抱強く続け、こだわりの蒸し大豆のおいしさが徐々に浸透していった。

マルヤナギ小倉屋の柳本勇治社長
マルヤナギ小倉屋の柳本勇治社長

 同社の柳本勇治社長は「わが社の社風や商品開発の基本方針は、社訓に掲げるとおり『心を高め、マルヤナギフィロソフィを実践することが、経営を伸ばし、人生を豊かにする』というもの。全従業員の成長とより高いやりがいの実現こそ一番大事だと考えています」という。

 昨年3月以降、「蒸し大豆タウン」という自社の専用サイトで蒸し大豆ファンづくりのための情報を発信している。SNSを通して蒸し大豆ファンが増えていて、料理のレシピから調理に関した貴重な情報が集まっている。

 「蒸し大豆のリピート客は急激に増えていますが、現状では、わが社の独自調査では「お肉の代わりに使う」のは市場の1%程度で、『蒸し大豆』の市場拡大の可能性はまだまだありそうです。最近、代替肉や大豆ミートなど、話題が続いていますが、肉と蒸し大豆の1対1、ひき肉の調理に使いやすい商品には自信を持っています」(柳本勇治社長)

 「肉の半分を蒸し大豆にするだけで脂質カット&食物繊維アップ」「たんぱく質や食物繊維など大豆の栄養も手軽に取れる」「ミンチタイプなのでハンバーグやパスタなのでひき肉の代わりに使える」など、新商品の使いやすさをアピールしている。

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