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名古屋市近郊で楽しむ!日本を代表する「あのカレーチェーン」の1号店の味とは

ダイヤモンド・チェーンストア オンライン / 2024年5月23日 20時59分

店舗の壁には「カレーハウスCoCo壱番屋 1号店」のプレートが見える

食堂のほか、アウトドアや給食、さらに緊急時の炊き出しなど、さまざまなシーンで登場する料理といえばカレーライス。発祥はインドでも、日本で独自の進化を遂げた結果、今や「国民食」ともいえる存在になっている。今回はカレーライスの歴史を紐解きながら、なぜこの料理が日本で浸透したのかを考えるとともに、代表的なあのカレーチェーンの1号店へ足を運んでみるという話だ。

創業店をめざして名古屋市近郊へ

カレーが愛される理由

 日本人がインド発祥のカレーという料理に触れたのは幕末に遡る。実際に口にしたのは明治初期で、その後、カレー粉が伝わると少しずつ日本の食文化に浸透していく。一方、牛肉を食べる習慣が広がったのに伴い、洋食店が増加、そこで「ライスカレー」も提供され始めた。

 時は流れて1948年、学校給食のメニューに取り入れられたほか、1950年には板状のカレールーが登場。各社もこぞって同様の商品を出したことで急速に家庭料理としても親しまれるようになる。

 こうして日本の国民食になったカレー。しかしこれほど多くの人に愛されるようになったのはなぜだろうか。

 ひとつは、おいしい米との出会いがあったと思う。日本人の主食との相性は抜群で、さらにおいしく食べられるよう、うまく米にまとわりつくよう小麦粉で「とろみ」をつけたことも大きい。「とろみ」はうどんやそばといった麺との相性もよかった。

 また給食に導入される際、スパイシーさを抑えたことも多くの人が食べるようになった要因だろう。給食という食事の性格上、辛さを抑える必要があり、それで万人向けのメニューになったのではないか。

 現在、そんなカレーライスを出すチェーンも日本には多くある。その中、店舗数で最多を誇るのが、通称「ココイチ」ことCoCo壱番屋だ。

 運営会社である壱番屋は1978年、名古屋市近郊の愛知県西枇杷島町(現清須市)に「西枇杷島店」を出したのが起こり。早期からチェーン展開に力を入れ、1988年には100店を達成。その6年後の1994年には300号店、47都道府県への出店を果たす。そして2023年2月現在、国内グループ店舗数は1247に上り、海外でも208店舗を展開している。

 あれこれ考えていると、無性にカレーライスが食べたくなった。そこで今回は名古屋市近郊にあるココイチの1号店へ足を運ぶことにした。

名鉄「名古屋」駅から犬山線に乗って約7分で最寄りの「下小田井」駅に到着
約5分歩くと目的地が見えてきた

 スタート地は名古屋。名鉄「名古屋」駅から犬山線に乗って約7分で最寄りの「下小田井」駅に到着する。そこから約5分歩くと目的地が見えてきた。

定番のビーフカレーを注文

 「カレーハウスCoCo壱番屋 西枇杷島店」の前に立つと建物がまだ新しいことに気づく。実は2014年、老朽化のためリニューアルオープンしている。

今も現役の創業店。2014年、老朽化のためリニューアルオープンしており建物は新しい
店舗の壁には「カレーハウスCoCo壱番屋 1号店」のプレートが見える

 入口の横には、店内へ続くのとは別の入口があり、上部には「壱番屋記念館」との文字。1号店なので、2階ではココイチの歩みを紹介する各種展示を行っているという。なお入るには事前予約が必要だ。

事前予約が必要な「壱番屋記念館」

 入店し、店舗奥のカウンター席に座る。メニューを手に取り、何を注文するかを検討する。訪問時は「2024 創業祭」の期間中で、数量限定メニューも載っていた。しかし、ここは特別なトッピングは選択せず、「ビーフカレー」(税込718円)で勝負することにした。さらにセットメニューの「ポテトサラダ」(同220円)も頼んだ。

店舗奥のカウンター席に座り、何を注文するかを検討する

 訪問したのは土曜日の11時半ごろ。店内は家族や友達同士で来店している人のほか、会社員や作業員風の男性も見られた。まだ昼前ではあるが、常にお客の出入りがある。混雑はしていないが、安定的に繁盛しているという印象だ。

 約2分後、目の前に料理が置かれる。私は早速、スプーンでカレーを適量すくい、食べた。シンプルながら旨みが感じられ、うまい。そう、これですよココイチは。続けてカレーを2、3口、ポテトサラダも交え、これを繰り返しつつ完食する。定番メニューだが、1号店で味わうのは特別な思いがした。

1号店なのでシンプルな「ビーフカレー」(税込718円)を食べることに。セットメニューの「ポテトサラダ」(同220円)も頼んだ

 満足した私は勘定を済ませるため、レジの方へ進んだ。ふと横を見ると創業者、宗次德二氏のサインが掲げられていた。色紙には「お客様 笑顔で迎へ 心で拍手」と記されている。1号店を営業している時、毎日、こんな気持ちで店に立っていたのだろうかと想像した。

シンプルながら旨みが感じられ、うまい。そうそう、これですよココイチは
レジ横には創業者、宗次德二氏のサインが掲げられている

 今や日本人の国民食とも言える存在になっているカレーライス。広く食べられるようになった背景には、ココイチの貢献度も高いはずだ。そんなことを考えながら、1号店を後にした。

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