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生活者とともにSDGsの取り組みを推進、持続可能な社会の実現に向けて加速

ダイヤモンド・チェーンストア オンライン / 2024年8月14日 1時0分

ここ数年でSDGs(Sustainable Development Goals;持続可能な開発目標)の認知は広がり、SDGsの達成に取り組む企業を応援したいと考える生活者が増えている。こうしたなか、小売業界ではサステナブルな商品の販売やリサイクルシステムの構築などを推進。生活者とともに持続可能な社会の実現に向けて着実な歩みを進めている。

SDGsを自分事化するには自分へのメリットが重要

 国内最大手のマーケティングリサーチ会社、インテージ(東京都/檜垣歩社長)では、2020年から継続的にSDGsに関する調査(全国15~69歳が対象)を実施しているが、それによると【図表】に示すとおり、SDGs の認知率は右肩上がりで上昇。23年12月末時点で84.6%に達した。これに伴い、「内容を知っている」「内容をある程度知っている」という人も56. 6%と増加しており、内容理解が深まっている。

図表 SDGsの理解度浸透状況(2020年1月-2023年12月)

 そこで、30の社会課題・テーマの中から関心のあるものを選んでもらったところ、1位は「物価上昇、生活費高騰」で、2位以下に大きな差をつけた。モノやサービスの値上がりが続いているだけに、地球環境問題よりもお財布事情に目が向いてしまうのはやむを得ない。

 また、商品やサービスを選ぶ際に「より良い社会や環境の実現」と「自分へのメリット」のどちらを重視するかを調べたところ、「より良い社会や環境の実現」が約1割、「自分へのメリット」が約6割となり、「より良い社会や環境の実現と自分へのメリットの両立」は約3割だった。

 なお、SDGs用語認知者※に対して、SDGs への関心や取り組む企業・関連商品への意識を聴取したところ、約5割の人が「S DGs に関心」があり、「自身も取り組みたい」「取り組む企業を応援したい」と感じており、約4割の人が「SDGs関連の商品やサービスを購入・利用したい」と考えていることがわかった。

 こうした結果から、SDGs への関心を実際のアクションにつなげていくには、自分へのメリットが感じられることが重要のようだ。

※ SDGs用語を、「内容を知っている」「内容をある程度知っている」「言葉は聞いたことがあるが、内容は知らない」計

環境配慮型商品の販売やリサイクルシステムの構築

 SDGs への関心が高まるなか、小売業界ではサステナブルな商品の販売やリサイクルシステムの構築などSDGsの達成に向けた取り組みを加速させている。

 その筆頭に挙げられるのがイオンだ。環境・社会問題を解決するためには企業だけでなく、生活者一人ひとりが毎日の生活の在り方を大きく変えていく必要があるとして、今年6 月、「えらぼう。未来につながる今を」フェアを開催した。これは、環境に配慮した買物を意識してもらいたいとの思いから、イオンと取引先企業が連携し、環境配慮型商品や環境をテーマにしたサービスの価値を生活者に伝えるというもの。フェア開催中は、対象商品の集合展開や共通のPOP の取り付けなどで、“より良い「えらぶ」”をわかりやすく提案するなど、日々の何気ない買物を通じて参加できる環境活動を推進した。まさに「より良い社会や環境の実現と自分へのメリットの両立」を実感できる取り組みといえよう。

 また、セブン-イレブン・ジャパンでは、ペットボトルの循環型リサイクル「ボトルto ボトル」を推進すべく、使用済みペットボトルの回収に力を入れている。加盟店オーナーや地域住民の理解と協力のもと、セブン- イレブン店舗にペットボトル回収機を設置。17年の開始以来、回収拠点は順調に増え、現在は34都道府県で3673台に上る(24年2月末時点)。身近なセブン- イレブン店舗が回収拠点だからこそ多くの生活者が利用し、これまでのペットボトル回収量は約5億本という。小売業がSDGs の達成に向けた取り組みを行う意義はきわめて大きい。

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