食品卸の老舗「日本アクセス」がAI・DX領域に新進出。“卸”だからこそできるDX戦略とは
ダイヤモンド・チェーンストア オンライン / 2024年10月15日 1時45分
人口減少による労働力の低下が昨今の課題となっている。また、価値観の多様化や社会の変化が加速するなか、未来を見据えた適切な戦略を立てることがますます重要になっている。食品総合卸売業の老舗である日本アクセスは、従来の食品卸売業としての既成概念にとらわれず、AI活用やDX推進を通じた新たなサービスの提供を目指したプロジェクトを始動。今回は、卸売業の日本アクセスが新たにDX分野へ進出する意義や、新たなサービスの概要などを紹介する。
食品総合卸売業の「日本アクセス」だからできるDXへの挑戦
これまでスーパーマーケット、コンビニエンスストア、ドラッグストア、ディスカウントストアなどの小売業や、カフェ、レストラン、居酒屋などの外食企業などをはじめとした食を取り扱う幅広い業態の業者と取引を重ねてきた日本アクセス。長年にわたり食品卸売業としての役割を果たしてきた同社だが、昨今では、人口減少による労働力の低下や売り上げ規模の減少、相反するオーバーストアによる商圏の奪い合いや消費者のライフスタイルの多様化によるニーズの細分化など、市場の複雑化に対応する必要性を実感してきた。
そのような課題の解決に、同社では、従来の食品卸売業としての既成概念にとらわれず、AI活用やDX推進を通じた新たなサービスの提供を目指したプロジェクトの始動を決定した。
長年にわたり約4,500社の小売業の売場に密着し、食に関するアンテナを磨き続けてきた知見と、データ活用のベースとなる情報収集ノウハウを用い、単に商品を運ぶだけでなく「情報」を流通させる新しい“卸の仕組み”としての取り組みを強化していく考えだ。
マーケティング部デジタルマーケティング課長の吉岡亮平氏は、「“卸”とAI活用やDXの推進が結びつかないと感じることもあるかもしれません。しかし、DXは、一定上のスケールで取り組むことが有効となる場合もあり、“卸”だからこそ、業界全体を巻き込んだ改善・提案が可能となることもあるのです」と語ってくれた。
独自開発の「日本アクセスAIプラットフォーム」
今後の取り組みとしては、独自開発の日本アクセスAIプラットフォームとして、売上予測や各種必要データを元にした棚割り作成の自動化を支援する棚割り作成自動化AI、データを活用した店頭表示価格の最適化などのサービスを提供するプライシングAI、生活者インサイトの発掘やカテゴリ分析など、意思決定の回数、質の向上に貢献する流通業界特化型LLMの自社開発、値引きやロスのバランスをとりながら、サプライチェーンの流通コスト縮小に取り組む在庫マネジメントAIなどのサービス提供を予定する。
例えば、これまで人の手で行っていた棚割りを、AIやDXを導入することで省人化を可能にしたり、1店舗1店舗のクラスターにあわせて最適化されたソリューションを提供することで、売上や利益の最大化に貢献したりと、独自開発のAIの活用やDXの推進により、小売業のさまざまな課題の解決を図る。
AIの活用やDX推進を行っているITベンダーも多く存在するが、食品流通業界は、独特の業態を持つ業種であり、卸としての長年の経験を持つ同社では、ITベンダーでは難しい業界特有のニーズの発掘や課題解決の施策の提案も可能となる。同社では、最新のデジタル技術やこれまでに築き上げてきた様々な強みを活用しながら、卸売業のなかでも「次世代」の卸として、なお新たな付加価値を生み出すべく進化していく意気込みだ。
マーケティング部デジタルマーケティング課リテールAI推進担当の井川裕貴氏は、「メーカーや小売の数が多い日本市場独特の難しい構造を、先端技術を使いながらよりよいサプライチェーンを構築していきたいと考えています。将来、日本アクセスだからできたと感じてもらえるようなサービスの提供を今後も目指していきます」と話してくれた。
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