見誤ってはいけない「商人が商売を大きくしようとする執念」
ダイヤモンド・チェーンストア オンライン / 2024年11月3日 22時45分
駆け出し記者に毛が生えて生意気になっていた頃――。酒席にて「ダイエーの中内功さんの商魂の源泉は何か?」と後輩に問われ、「消費者を中心に据えた流通革命実現のミッションだよ」などと偉そうに答えたことがあった。横で聞いていたある先輩は私にだけ聞こえる小さな声で、「あのね、商人が商売を大きくしようとする執念はそんなもんじゃないよ」とこそっと言った。
わかったつもりになることの愚かさ
中内さんのことはともあれ、「机上論や皮相だけでなく、欲望や妬み、利己心など人間の奥底に流れる目には見えないモノにもっと目を向けなくてはいけない」と諭されたようで大変、恥ずかしい思いをしたことを覚えている。
それ以来、人間の本当の姿とは何であるのかを見誤るまいと気を付けるようになった。
『私の履歴書』などの自叙伝にある人間像はその人のほんの一部に過ぎない。何度取材を重ねようと、懇意になろうともその人の本質には決して近づけていないことを前提に考えるようになった。
実際に自叙伝の主にお会いしたりするたびに、そこに描かれている像と現実のギャップにいい意味でも悪い意味でも驚かされることの連続だった。
よくよく考えてみれば、その先輩の年齢をはるかに超えた今でも、自分のことでさえ、よくわかっていない自分がいる。
わかったつもりになることの愚かさを戒め、その人がなぜ、その時、その考えに至り、その行動を取ったのか、まだまだ突き詰めてみたいものである。
外部リンク
この記事に関連するニュース
-
「偽情報・誤情報」研究が直面する5つの課題
ニューズウィーク日本版 / 2024年12月29日 7時38分
-
周りが「気にならなくなる」"自分を生きる"練習 人間関係がよくなる"話し方""聞き方"のコツ
東洋経済オンライン / 2024年12月26日 11時30分
-
「本読みでの玉三郎さんに衝撃」市川團子が『天守物語』で公私ともに学んだこと
CREA WEB / 2024年12月20日 11時0分
-
「他人を信じすぎて損ばかりする人」が、相手との距離感を掴むコツ
PHPオンライン衆知 / 2024年12月10日 12時0分
-
仕事のできる人を見て「すごい」と思ってはいけない…落ち込みやすい「弱メンタル」に陥らない本質的な対策
プレジデントオンライン / 2024年12月4日 15時15分
ランキング
-
12025年「値上がりしそうな中古車」何がある? 「インプ/ランエボ」もヤバい!? 米国「25年ルール」解禁で国産の“名モデル”海外流出の危機! 今買っておくべき5台は
くるまのニュース / 2025年1月2日 19時10分
-
2めちゃ遅い…「ノロノロ運転」は違反? 「10キロおじさん」が過去に話題! 知らないうちに「逆あおり運転」となる条件とは?
くるまのニュース / 2025年1月2日 17時10分
-
3運転中の「ながらスマホ」は罰金だそうですが、「信号待ち」だったら「運転中」ではないのでOKですよね? 別に事故とか起こさないから大丈夫…? 法律では実際どうなのか
くるまのニュース / 2025年1月2日 12時10分
-
4こんな10円玉があるの!? 一見“偽物”のようにも見える10円玉が「6500倍」の価値に大化けしたワケ
オールアバウト / 2025年1月2日 21時50分
-
5「府中」はなんて読む?ヒント「ふちゅう」じゃないよ 4700人が自薦した「他の都道府県民には読めない地名」
まいどなニュース / 2025年1月2日 7時0分
記事ミッション中・・・
記事にリアクションする
記事ミッション中・・・
記事にリアクションする
エラーが発生しました
ページを再読み込みして
ください