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低カロリー甘味料市場、ライトユーザーの離脱が目立ち厳しい状況が続く

ダイヤモンド・チェーンストア オンライン / 2024年11月11日 1時5分

i-stock/west

砂糖の代替として伸長してきた低カロリー甘味料市場だが、価格改定の影響により買い控えが発生し、市場は停滞ぎみだ。料理や飲みもの、スイーツなどに幅広く使えることを訴求して、新たなファンを広げていくことが課題となっている。

金額PIは微減で数量PIは2ケタ減

 KSP-POSデータの低カロリー甘味料の期間通算(2023年9月~24年8月)の金額PIは、830円で対前年同期比6.8%減、数量PIは1.63で同10.2%減。月別の金額PIは全体的に微減だが、数量PIは2ケタ減の月も多い。物価高騰により、高額商品を買い控える傾向にあり、低カロリー甘味料はその対象になっていることから市場では厳しい状況が続いている。とくに低カロリー甘味料のライトユーザーの離脱が目立っている。引き続き、低カロリー甘味料の価値や使い方を訴求していく必要がある。

健康のイメージ
砂糖の代替として伸長してきた低カロリー甘味料市場だが、価格改定の影響により買い控えが発生し、市場は停滞ぎみだ(i-stock/west)

 サラヤとDM三井製糖は、共同コンセプト商品を今年9月に新発売。サラヤの特許成分・高純度羅漢果エキスと砂糖を独自ブレンドした商品で、砂糖以外の甘味料では出せない砂糖ならではのコクや機能特性を保ちつつ、高純度羅漢果エキスの持つ高甘味度を活用した植物由来原料100%でヘルシーな甘味料となっている。

 使用量を普段の砂糖の1/3にすることができ、カラメル化するので、料理や菓子づくりにも適している。DM三井製糖は「きびスイート」、サラヤは「らかん果1/3シュガー」の商品名で展開している。砂糖ならではの甘さなので、甘さは楽しみたいがふだんの砂糖の量を減らしたい人や低カロリー甘味料のライトユーザーに訴求する。

 そのほか、顆粒タイプでは、日本リコスが天然甘味料ステビアと食物繊維を配合した「ステビアヘルス」を展開。より上白糖に近いすっきりとした甘さの〈ホワイト〉と、黒糖のようなコクを感じられる〈ブラウン〉の2種類をラインアップ。ホームページでは「ステビアヘルス」を使ったレシピを紹介している。

 また、サラヤでは今年6月、カロリーゼロに機能をプラスしたプレミアムな甘味料「ラカント アルロースブレンド」を新発売。

 高純度羅漢果エキスと希少糖「アルロース」でつくられたダブルの機能の機能性表示食品。アルロースが「日常生活のエネルギー代謝において脂肪の燃焼を高める」「食後の血糖値の上昇をおだやかにする」ことが報告されている。健康志向の高い人や甘味料に機能性を求める消費者にアプローチしていく。

低カロリー甘味料の金額PIおよび金額PI対前年推移

「腸活」を訴求した機能性表示食品に注目

 液体タイプの低カロリー甘味料市場をリードするのが、味の素の「パルスイート®カロリーゼロ液体タイプ」。その後を追うのが、サラヤの「ラカントSシロップ」や、浅田飴の「シュガーカット」などだ。

 サラヤでは、「腸活」につながる機能性表示食品「ラカント フローラビオ」を今年3月に新発売。食物繊維イヌリンがビフィズス菌を増やし、腸内フローラを良好にし、食後の血糖値の上昇をゆるやかにするダブルヘルスクレーム商品だ。

 また、味の素では、腸内のビフィズス菌を増やし、おなかの調子を整えるフラクトオリゴ糖を含んだ機能性表示食品の「おなかすこやかオリゴ」を展開している。さらに塩水港精糖の「オリゴのおかげ」は、おなかの調子を整える特定保健用食品。砂糖に近い甘さで、砂糖に比べてカロリーは40%オフとなっている。

 腸活はTVや雑誌などで取り上げられることが多く、認知も進んでおり、低カロリー甘味料も腸活という新たな機能が注目を集めている。

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