Quartz 発行人、 ユーザベース による買収について語る:「適正な価格であり、正しい評価だ」

DIGIDAY[日本版] / 2018年7月3日 8時50分

Quartz(クオーツ)は、オーナーが代わり、有料サービスへピボットする。

このビジネスニュースのデジタルパブリッシャーは7月2日、ユーザベース(Uzabase)に買収されたことを発表した。ユーザベースは、ビジネス情報端末Speeda(スピーダ)と、ニュースキュレーションアプリ、NewsPicks(ニュースピックス)を運営する日本のメディア企業だ。なお、NewsPicks米国版は、ウォールストリート・ジャーナル(The Wall Street Journal)の親会社ダウ・ジョーンズ(Dow Jones)と共同で運営されている。

ユーザベースは、Quartzが2018年の残りの期間にどれだけの収益をもたらすかに応じて、7500万ドル(約83億円)から1億1000万ドル(約121億円)を支払う。2017年にQuartzは、2800万ドル(約31億円)の収益を得ており、広告のほぼすべてが収入となった。ユーザベースの文書によると、クォーツは2018年の収益見積もりで、3500万~3800万ドル(約38億〜42億円)を目標としている。

Quartzの事業(ブランデッドコンテンツやモバイルにフォーカスしたチャットボックスやニュースレターのような製品など)の大部分は変更されない。だが、直近の優先事項は、新しい有料サービスを開発し、既存事業に移植することだ

Quartzは現在、QuartzとNewsPicksというふたつのブランドを構築している。これは月額15ドル(約1600円)のサブスクリプションで、全収益の半分を賄っている。

米DIGIDAYは、Quartzの発行人であるジェイ・ローフ氏に電話インタビューを行った。以下、その会話の抄訳だ。

◆ ◆ ◆

――2018年の収入は、3500〜3800万ドルと見積もっている。これは、Quartzの収益の2.5倍以上をユーザベースが支払うことを示している。

誰もがそれは適正な価格であり、正しい評価だと言っている。我々はその意味で本当に満足している。

――今朝のスタッフに送られたメモでは、これはメディアがどこに行くのかという賭けだと述べた。それについて詳しく教えて欲しい。

メディアの方向性のひとつに、複数の収益源を持つビジネスがある。だが、それより現在は、ユーザーや読者がコンテンツに支払うビジネスが、多くのレベルでますます重要になってきた。それは、人々にとって本当に重要なジャーナリズムの特徴であり、我々にとって健全な場所だ。この方向性は、最初から我々のレーダー画面上にあった。それが、今年に入ってから、我々の戦略のなかで、より真剣に捉えられるようになったのだ。我々はメディアの未来を見ている。ターゲットにリーチし、価値の高いオーディエンスに、有料の価値のあるコンテンツを提供する。これは大切なビジネスモデルの基礎だ。

――コンテンツ中心のビジネスを構築するために、より多くのレポーターは必要か?

最初は必要ないと思っている。すでに我々は、高品質のコンテンツを構築することについて、非常に高い評価を得ているからだ。この計画のために、数カ月にわたって、多くのリサーチとオーディエンス調査を行ってきた。そこで、我々の読者は、プロダクトへの支払いを厭わない傾向が強いことを発見した。それは、すでに我々が保有しているプロダクトで、我々が抱えているスタッフと一緒に実行できるものだ。このイニシアチブで編集スタッフがどれだけ成長できるかは未知数だが、それを想像することは容易だろう。

――今回の買収がなかったら、有料コンテンツビジネスには踏み切らなかったか?

そのとおり。それは、単なる絵に描いた餅だった。今回の件は、ペイドプロダクトの実験を含んだ2018年の戦略に対して、構築し、開発し、実行したまでだ。

――なにによって、今回の準備が整ったと判断したのか?

Quartz創業の頃から、有料化については、毎年戦略セッションで議題にしてきた。それを効果的にやり遂げることができる規模と年月に至ったに過ぎない。サイトには、2000万人のユーザーがいる。我々は5年間で信じられないほど、ロイヤリティの高いオーディエンスを築いてきた。どんなことでも、我々が存在しているフェーズは変わらない。

Max Willens(原文 / 訳:長田真)

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