「みな消耗している」:エージェンシーが 人材 を失う理由

DIGIDAY[日本版] / 2019年3月11日 11時50分

DIGIDAYメディア・パーチェシング・サミット(Digiday Media Purchasing Summit)のために2月の最終週、ナッシュビルに集まったエージェンシー幹部たちが注目したのは、人材と文化だった。

チャタムハウスルール(参考:Wiki)に基づいて開催されたタウンホールセッションの最中、出席者はDIGIDAY PLUSを介して行われた調査の結果について議論した。その調査によると、エージェンシー従業員の3割が現在、新しい仕事を探しており、独立系エージェンシーのほうが従業員たちを幸せにし、より満足感を与えているという。

以下に議論のハイライトをまとめた。

なぜ会社を辞めるのか

「多くの人にとって、隣の芝は青く見える。最高の機会を得られていないと思ったらすぐに、彼らは転職できると考える」。

「成熟の問題だ。彼らが育てるカッコイイ、若いエージェンシーの欠点のひとつは、皆甘やかされて、それが許されていることだ」。

「興味深い。なぜなら、ここアメリカでは退職および解雇自由の原則があって、だから皆、好きなように転職できると感じている。企業として、我々は人を傭兵のように扱っている。それで彼らは、傭兵のようにふるまう。世界のほかの地域では人員の自然減が少なくなっている。また、リーダーシップが共感されているとも思えない」。

「私はエージェンシーを所有していた。そこでは、離職率が高かった。従業員が自分たちの役割のなかで成長し続ける方法について前進が見られないことは明らかだ」。

ワークライフバランス

「ワークライフバランスの問題は現実のものだ。エージェンシーを所有し、大手企業で働いてきたので、仕事がどこに向かっているのかを正確に知ることができ、また、ひとりの人間として、長時間におよぶ仕事が片時も離れないことも知っている。多くの企業がワークライフバランスについて触れているが、それは単なるリップサービスだ。家族を持ちたい、またはほかのニーズがある、そして、夜10時から11時を超えて仕事を続けることができないのであれば、エージェンシーで働くことは難しい」。

「自分は最近出産したが、仕事に戻ったときは出産前よりも懸命に仕事をしなければならないと感じた。そうすれば、いまの状態に自分が満足しているとは誰も考えないだろうから。一度、自分の子供のために家に居なければならなかったときは、非常に申し訳なく思った。だって、我々は広告屋であって、ロケット科学者や脳外科医ではないのだから」。

「ワークライフバランスを完遂するには、経験を伴う。経験が浅い人たちは自分の時間を管理する方法を知らないし、エージェンシーは時間管理がうまくいくように、従業員をサポートすることもしない」。

ブランドに転職する理由

「みな消耗している。20代はエージェンシーに行き、30代でクライアント側に転職する。というのも、エージェンシーで働き続けることができないからだ」。

「エージェンシーからエージェンシーへと転職しているだけではない。GoogleやFacebookに向かうのは、彼らがワークライフバランスという憧れを宣伝しているからだ。エージェンシーは機敏で柔軟性がある、現実はそれほど素早く動かない」。

「ホールディングカンパニーで働いている。もっとも大きな問題は昇給だ。次のレベルに向かって一生懸命働いているジュニアレベルの社員でさえ、昇給に2〜3年かかってしまう。だから、転職する。転職すれば給料が上がる。昇給の頻度は非常に少ない」。

「これまでもコンサルタントが介入してきて、何をすべきか指示してきた。彼らの従業員がクライアントに雇われるようになり、力をつけ、CMOになっている。彼らは、コンサルタントのやり方と、同じ手法を取りたがる。それは、うまくいく組み合わせであり、そのためブランド側に転職を望む人々にとって、まずはコンサルタントになることが、そのキャリアパスになりつつある」。

「ホールディングカンパニーから社内にブランドを移行した。我々がエージェンシーに行ったように、彼らは社内エージェンシーのために人材面接を行うよう我々に求めた。それは本当に苦労した。興味深いことは、プロジェクトの完了後、我々の社内チームを監督するために、定額顧問料ベースで留まるように依頼されたことだ」。

「クライアント側に転職する、そうそればエージェンシーを管理することができ、ワークライフバランスは改善される。彼らはエージェンシーを指示し、午後5時に帰宅することができるので、働く必要はない。エージェンシーが指示された仕事をする」。

「ブランドで働いたことが一度ある。そこは自己満足であふれていた。誰もが仕事を失うことをとても心配しており、リスクを冒さない。全員が午後5時15分に帰宅していた」。

「すぐにインハウス化するというのがトレンドだ」。

Shareen Pathak(原文 / 訳:Conyac)

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