GAP のスポーツブランド、アスレタがマーケ支出を増加中

DIGIDAY[日本版] / 2019年8月20日 16時50分

女性向けスポーツアパレル市場が混雑さを増すなか、アスレタ(Athleta)がソーシャルを中心にマーケティング支出を増やし、ブランドの声を拡大する、新しいパートナーシップを模索している。

2019年7月31日に発表した、短距離走選手アリソン・フェリックス氏との初のアスリート契約は、この戦略を後押しするものだ。フェリックス氏は2020年を通じてアスレタのキャンペーンに登場するほか、レースの際にアスレタのアパレルを着用する。またプロダクト責任者に協力してアスレタのテクニカル素材をテスト着用する役割を担う。2020年にはまた、フェリックス氏との共同デザインによるカプセルコレクションをアスレタが公開する。

「アスリートとのスポンサーシップのありようを再定義したかった」と、アスレタのCMOであるシーラ・シェーカー・ポラック氏はいう。「よりよいプラットフォームを提供して、彼女の声を広げられると確信している」。

ギャップ(Gap Inc.)傘下のアスレタは現在、ナイキをはじめとする女性客を狙う主流スポーツブランドや、ルルレモン(Lululemon)やアウトドア・ボイス(Outdoor Voices)のようなその他の女性にフォーカスしたスポーツブランドとの競争に直面している。フェリックス氏との契約の直接の標的はナイキだ。フェリックス氏が娘を授かった際、ナイキは契約をより柔軟なものにする再交渉を行わなかった。CNBCによると、アスレタはこのままいくと2020年には売り上げが10億ドル(約1150億円)に到達する見込みだ(ギャップは通常、アスレタ単独の売り上げを公開していない)。

絶え間ないマーケ戦略

その成長のためには絶え間ないマーケティング戦略が必要だ。アスレタはカタログを中心とする従来のマーケティング方法と、Facebook、インスタグラム(Instagram)、YouTubeを中心に2019年に支出を大きく増やしたソーシャルメディアのペイドマーケティングの両方に投資することで、成功を最大化しているとシェーカー・ポラック氏は語る。

アスレタのマーケティング支出について「積極的に増やしている」とポラック氏はいう。支出の増加分は、初の契約アスリートであるフェリックス氏の展開のほか、中心顧客に関する理解を深め、デジタルプラットフォームで新規顧客をターゲティングするのに使われる。デモグラフィクス(人口統計学的属性)ではなく、サイコグラフィックス(心理学的属性)を狙い、フィットネスが生活の一側面にすぎない普通の女性にアピールしていくとシェーカー・ポラック氏は語った。

またアスレタは、この1年で広告クリエイティブを内製化した。これについてシェーカー・ポラック氏は、米DIGIDAYのポッドキャスト「Making Marketing」のなかで、社内のクリエイティブチームに権限を与え、ブランドのミッションをマーケティングにいっそう反映させ、仕事を迅速化するためのものだと語っている。マーケティング戦略を軸に話題のコントロールを強化する一環として、アスレタは持続可能なテクニカル素材を中心に、メッセージで取り上げる製品情報を増やしている。製品開発プロセスでは社内チームをウェアのテスターに使っているが、さらにフェリックス氏もデザイン開発段階で製品を試着してフィードバックすることになる。製品の発売後、顧客からのフィードバックはデザインプロセスで製品改善に活かすとともに、推薦文としてマーケティング戦略に組み込むとシェーカー・ポラック氏は語る。

「ストーリーで製品に命を」

マーケティング戦略を完全にコントロールすることで、アスリート用アパレルに対するミッション志向のアプローチを前面に押し出し、持続可能性の実践でBコープ(B Corp)認証されているブランドであると同時に、母親や働く女性の力になるブランドでもあるという両面を強調したいと、シェーカー・ポラック氏は考えている。

「我々のマーケティングはミッションからはじまる。持続可能でもあるテクニカル製品を顧客に届けることが重要だ」と、シェーカー・ポラック氏は語る。「ストーリーで製品に命を吹き込みたい」。

Hilary Milnes (原文 / 訳:ガリレオ)

 

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