「小売の DX が、さらに進む1年になる」:エブリー 吉田大成 氏

DIGIDAY[日本版] / 2021年1月4日 20時0分

2021年にも、新しいトレンドは生まれ、役目を終えたトレンドは忘れ去られていく――。

DIGIDAY[日本版]がお届けする、2020年・2021年の年末年始企画「IN/OUT 2021」。この企画では、我々が開催してきたさまざまなイベントでお世話になった、日本のブランドおよびパブリッシャーのエグゼクティブたちへ、新しい1年にトレンドイン・トレンドアウトするであろう事象について考えを伺った。

エブリーで代表取締役 社長 CEOを務める吉田大成氏の回答は、次のとおりだ。

――2020年を総括すると、どんな1年でしたか?

2020年は新型コロナの影響から消費者のライフスタイルのデジタル化が加速し、これにより企業活動においても転換期を迎えた1年でした。特に企業のマーケティング活動においては、新型コロナ発生直後は広告出稿を見合わせる企業も多く、4マス媒体の広告出稿金額は前年比を大きく下回る傾向となりました。

しかし、年末にかけ経済活動が再開されるなかで、1) 顧客が見えるメディア、 2)オフラインでの購買活動に直結するメディア、3)フルファネルマーケティングが支援できるメディア、の3点があらためて重要視されるようになったと感じます。弊社においては、食品スーパー様と連携して店舗内に設置したサイネージである「ストアビジョン」という広告を活用したマーケティングプランを中心に、前年比で大きく成長することができました。これも前述の3点が重要視されたことに起因しており、マーケティング活動がオンライン/オフラインを問わない顧客起点に転換した年になったと感じます。

――2021年、必ず押さえておきたいと思う、新しいトレンドは?

小売のDX(デジタルトランスフォーメーション)がさらに進む1年になると予想しています。弊社も2019年よりOMOの実現を掲げ、数多くの企業様のサポートに取り組んできました。これまではDXという概念だけが先行しバズワードのように定着してきた印象ですが、2020年の新型コロナによるライフスタイルの変化や5Gの普及に伴い、今後は本格的な利活用のフェーズに入るため、新しいトレンドとして改めて抑えておくべきだと感じています。

ただし、企業活動の一部機能のデジタル化支援ではなく、企業活動全体をデジタル中心に考え、機能だけではなく組織やオペレーションそのものを変革していくことがDXの本質です。つまり、「顧客を中心とした」上での「統合的な」ソリューションがDXの推進には欠かせない要素になると考えています。弊社の取り組みにおいても、デジタルのチラシ・クーポンによる集客支援、デジタルサイネージによる店内販促、ライブコマースによるオンライン購買活動支援に取り組んできましたが、2021年はこれらを統合し顧客中心とした新しいソリューションプラットフォームの提供を予定しております。

――2021年、もはや時代遅れと思える、既存のトレンドは?

トレンドとは異なるかもしれませんが、デジタルメディアの信頼性・透明性は今後も大事にすべきものとして挙げたいと思います。2020年も新型コロナやアメリカ大統領選挙などにおいて、大手プラットフォームが中心となりフェイクニュース対策を講じてきました。1人1台スマートフォンを所有し、老若男女問わずデジタルメディアの接触時間が増えるなかで、個人のインターネットリテラシーに頼らずとも情報を取得できる世界を作っていくことは業界の健全な成長にとって必要不可欠です。

弊社も社会に信頼されるメディアづくりを目的として、2018年から外部有識者で構成されたアドバイザリーボードを設置し、各事業における市場の状況や情勢を踏まえた施策課題に取り組んできました。この信頼性・透明性の取り組みが、弊社サービスの「DELISH KITCHEN(デリッシュキッチン)」においては「レシピ動画アプリ ユーザー評価国内No.1(※)」をリリース日以降継続しているという成果につながっていると思います。2021年以降も引き続き、業界の健全な発展にむけて、メディアそして広告の信頼性・透明性の向上に業界全体で取り組んでいくべきではないでしょうか。

※App Annie調べ(App Store「フード&ドリンク」カテゴリーにおける累計評価数1万5000件以上のiOSアプリの平均評価値[各リリース日〜2020/05])

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Edited by DIGIDAY[日本版]編集部

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