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【名城大学×琉球大学】幼児の運動能力測定をより身近に、より簡単に~2分で分かる!幼児の運動発達を可視化する新ツールを開発~

Digital PR Platform / 2024年12月20日 20時5分



・幼児の運動能力を、特別な用具や広いスペースがなくても簡単に測定できる「Simple Motor Competence-check for Kids(略称:SMC-Kids、読み:エスエムシーキッズ)」を開発。
・既存の代表的な運動能力評価ツールとの比較で妥当性が確認され、測定の信頼性も高く、運動発達を正確に評価可能。
・幼児教育・保育現場での使用を主な目的とし、保護者や保育者に幼児の「運動発達を見える化」することができる。家庭や地域イベントでの活用も可能。





【概要】
幼児期の運動能力(※1)は、健康だけでなく認知や学習の基礎力にも影響するため、定期的にモニタリングすべき重要な指標です。しかし、従来の評価ツールは特別な用具や広いスペースを必要とし、測定項目数も多いため、保育現場での導入が難しいものでした。名城大学農学部・大学院総合学術研究科の香村恵介准教授を代表とする研究チームは、この課題を解決するため、幼児の運動能力を簡便に測定できる「SMC-Kids」を開発しました。

SMC-Kidsは、3~6歳の幼児を対象に、「10m折り返し走」と「紙ボール投げ」の2項目で構成されています。特別な用具を必要とせず、A4用紙や布ガムテープ、巻尺、ストップウォッチだけで測定が可能です。妥当性(※2)の検証では、既存の代表的な評価ツールTGMD-3と比較して、移動能力や操作能力において中程度から高い相関が認められ、信頼性(※3)の検証では評価者間および評価者内で非常に高い再現性が確認されました。

20人のクラスなら20分程度で完了する効率性を持つSMC-Kidsは、バドミントンコートよりも少し広いスペースがあれば導入できる手軽さが特徴です。その簡便さから保育現場での活用はもちろん、家庭や地域イベントでの利用も可能であり、幼児の運動発達をモニタリングし、保護者や保育者が子どもの成長を具体的に把握・支援する有用なツールとなる可能性が示されました。

本研究成果は、2024年12月19日付でSports Medicine Australia(オーストラリアスポーツ医学会)が発行している「Journal of Science and Medicine in Sport」にpre-proof版が公開されました(最終版ではありませんが、DOIを用いて正式に引用可能です)。



【研究の背景】
幼児期の運動能力は、身体の健康のみならず、認知能力や学習能力など、子どもの成長全体に大きな影響を与えることが知られています。そのため、幼児期における運動能力の発達を適切に把握し、支援することは非常に重要です。しかし、従来の運動能力評価ツールは、専門的な知識や技術、特別な用具、広い測定スペースなどを必要とするものが多く、保育現場で手軽に実施することが難しいという課題がありました。特に、保育現場では、限られた時間やスペースの中で、多くの子どもたちを対象に運動能力を評価する必要があるため、簡便で効率的な評価ツールの開発が求められていました。このような背景から、研究チームは、特別な準備を必要とせず、短時間で簡単に実施できる幼児向けの運動能力評価ツール「SMC-Kids」の開発に着手しました。 

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