プレバイオティクス“ケストース”による水生鯨類のQOL改善の可能性を発見
Digital PR Platform / 2025年1月21日 14時30分
• 腸内細菌叢の構成:
腸内DNAを採取し、16S rRNA遺伝子のアンプリコンシーケンシングを用いて細菌叢の変化を解析。特に、病原性が示唆されるTuricibacter属に注目しました。
• 血液マーカー:
全身の健康状態を評価するため、血清クレアチニン濃度を含む血液マーカーを測定しました。
• 病原性因子の分析:
Turicibacter属が有する病原性因子(コラゲナーゼ遺伝子)の量を定量PCRで測定しました。
研究の結果、1-ケストースを投与したイルカで、腸内細菌叢の改善、病原性因子の減少、および血清クレアチニン濃度の低下が確認されました。これらの結果は、1-ケストースが腸内環境を整え、飼育下のシロイルカの健康維持に寄与する可能性を示しています。
<今後の展開>
本研究の成果は、飼育下のシロイルカを含む水生哺乳類の健康管理において、腸内ケアが重要であることを示しています。将来的には、以下の目標を達成するための研究が進められる予定です。
• プレバイオティクスを活用した健康管理プログラムの開発
• 飼育環境の最適化を通じた動物福祉の向上
• 長期的かつ大規模な試験による効果の更なる検証
<用語解説>
※1 プレバイオティクス:体に存在する良い効果を発揮する菌を選択的に増やす食品成分。オリゴ糖・食物繊維など。
<文献情報>
●論文タイトル
Administration of 1-kestose to beluga reduces intestinal Turicibacter and collagenase gene levels, and blood creatinine levels
●著者
藤井匡1,2、 神尾高志4、阿久根雄一郎4、高橋秀明1、近藤修啓1、3、舩坂好平1、大野栄三郎1、廣岡芳樹1,2、栃尾巧2
●所属
1 藤田医科大学 医学部 消化器内科学
2 藤田医科大学 医学部 医科プレ・プロバイオティクス講座
3 ウェルネオシュガー株式会社
4 名古屋港水族館
●掲載誌
The Journal of Veterinary Medical Science
●掲載日
2024年12月5日
●DOI
10.1292/jvms.24-0131
本件に関するお問合わせ先
学校法人 藤田学園 広報部 TEL:0562-93-2868 e-mail:koho-pr@fujita-hu.ac.jp
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