第二次トランプ政権下でのエネルギー転換政策:誤解と現実
Digital PR Platform / 2025年1月30日 13時41分
トランプ政権が米国の再生可能エネルギーセクターに与えるマイナスの影響についての懸念は、誇張されすぎているかもしれません。
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デビッド・ボイス
シュローダー・グリーンコート、北米CEO
要点:
再生可能エネルギーを支援する法案は、トランプ前政権下でも、超党派の強い支持を得てきました。
インフレ抑制法(IRA)によって提供される再生可能エネルギーへの税制優遇措置は、多くの赤い州、そして青い州の中の赤い地区に恩恵をもたらしました。
風力や太陽光による発電価格は化石燃料と競争力を持ち、天然ガスなどよりも変動が少ないため、風力発電や太陽光発電への支援も強化されるでしょう。
それでも、関税の引き上げや、従来型エネルギーに対する規制の緩和が施行されれば、再生可能エネルギーにとってマイナスの影響をもたらす可能性があります。
連邦政府による、再生可能エネルギー、特に風力発電を取り巻く規則や規制の実施に対して、他の圧力がかかる可能性があります。
ドナルド・トランプ大統領の2期目が再生可能エネルギーセクターに与える影響を評価する際には、いくつかの重要なポイントを念頭におく必要があります。とはいえ、状況は急速に進展しているため、以下は本稿執筆時点での私たちの見解となります。
1. 選挙戦の公約が連邦政府の行動に直結することはほとんどない
特にエネルギー転換政策に関しては、政治家が選挙戦で掲げた公約が、就任後の行動と必ずしも一致しないことが常です。大統領選挙中、ドナルド・トランプは石油・石炭産業への支持を頻繁に表明しました。また、代替エネルギーへの補助金を廃止することも宣言しました。こうした発言で、ドナルド・トランプは再生可能エネルギーの利点に懐疑的な有権者に直接語りかけました。選挙運動中に候補者が行う公約を、立法政策や規制政策の青写真とみなすことはできません。さらなる大統領令が出されるか、法案が発令されるまで、新政権が何をするかという予測は単なる推測にすぎません。
トランプ前政権時代を含め、過去に再生可能エネルギーを支援する法案は超党派の強い支持を得てきました。そのことは、米国のエネルギー転換を主導する2つの州に反映されています。1つ目の州は、政治家も有権者も再生可能エネルギーを支持するカリフォルニア州です。もう1つの州はテキサス州ですが、驚く人もいるかもしれません。テキサス州の政治家や住民は、従来のエネルギー源を強く支持し、公的資金による再生可能エネルギーの支援に反対していると考えられていますが、テキサス州はカリフォルニア州と並んで、再生可能エネルギー容量の拡大におけるリーダー的存在です。特にエネルギーのように重要な分野では、経済的な考慮事項が政治的イデオロギーに勝ることがよくあります。
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