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【マイクロ波方式のワイヤレス電力伝送に最適な高周波整流器ICを開発】IoTセンサーやFA機器への無線給電実現に向けて小電力から大電力まで様々なユースケースに対応可能--金沢工業大学

Digital PR Platform / 2024年2月20日 14時5分

【マイクロ波方式のワイヤレス電力伝送に最適な高周波整流器ICを開発】IoTセンサーやFA機器への無線給電実現に向けて小電力から大電力まで様々なユースケースに対応可能--金沢工業大学



金沢工業大学工学部 電気電子工学科 伊東健治研究室(専門:マイクロ波工学)と日清紡マイクロデバイス株式会社(東京都中央区 代表取締役社長:田路悟)とは、このたびマイクロ波方式のワイヤレス電力伝送(以下、WPT:Wireless Power Transfer)に最適な高周波整流器ICの開発を開始しました。




近年マイクロ波方式WPTの高性能化の研究が進められている中、2022年の電波法省令改正[1]により920MHz、2.4GHzおよび5.7GHzにおいて実用化が始まっています。
マイクロ波方式のWPTは、送電器から発した高周波電力を、離れた場所の受電器で受けます。この受電器で受けた高周波電力は、高周波整流器を介して直流電力に変換され、この受電器に接続されたIoTセンサーやFA機器等を動作させます。受電器に入力される高周波電力は、送電器の距離に応じて変化するため、様々なユースケースに対応可能な整流器が求められています。

また現在のIC市場において、マイクロ波方式WPTの用途に特化した整流器IC製品が未販売であることから(日清紡マイクロデバイス調べ)、WPTに関連した研究者は汎用途向けのダイオード製品を利用しているケースが多く見受けられます。そのためWPTとして十分な性能が得られない等の問題があり、WPTの広範な社会実装に向けての課題となっていました。
金沢工業大学では2016年よりJST CREST「微小エネルギーを利用した革新的な環境発電技術の創出」により微弱電力対応の高効率整流技術[2]、2018年より内閣府SIP「IoE 社会実現のためのエネルギーシステム」(管理法人:JST)によりワット級の大電力対応の高効率整流技術[3]を培ってきました。

このような背景から、金沢工業大学と日清紡マイクロデバイスでは、円滑なWPTの社会実装に貢献すべく量産化を視野に入れたマイクロ波方式のWPTに最適な高周波整流器ICの開発を開始しました。

【今回発表の高周波整流器ICについて】
今回発表の高周波整流器ICは、砒化ガリウム(GaAs)を材料とし、HJFET(ヘテロ接合電界効果型トランジスタ)をベースとしたダイオードで構成されます。日清紡マイクロデバイスが培った低オン電圧かつ高耐圧のダイオードを実現する独自のGaAsウェハプロセス技術[4]と、金沢工業大学が培った最先端のアンテナおよび整流回路技術を融合することで、従来に比べて小電力から大電力まで高い整流効率で動作する整流器ICを実現します。

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