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近畿大学と新潟県立海洋高等学校が育てたノドグロの稚魚を放流 地元漁業者と連携した資源保全と完全養殖達成をめざす

Digital PR Platform / 2024年3月15日 20時5分

近畿大学と新潟県立海洋高等学校が育てたノドグロの稚魚を放流 地元漁業者と連携した資源保全と完全養殖達成をめざす



近畿大学水産研究所(本部:和歌山県白浜町)と新潟県立海洋高等学校(新潟県糸魚川市、以下 海洋高校)は、アカムツ(ノドグロ)の安定した種苗(稚魚)生産技術の確立をめざして共同で飼育研究を行っています。令和6年(2024年)3月12日(火)、人工ふ化から育成した稚魚約8,000尾を、地元漁業者の協力のもと新潟県糸魚川市筒石沖に放流しました。今後もアカムツの継続的な種苗放流や完全養殖達成をめざして共同研究を続けます。




【本件のポイント】
●近畿大学水産研究所と新潟県立海洋高等学校が連携し、地元漁業者の協力のもとアカムツ稚魚を糸魚川市筒石沖に放流
●令和6年能登半島地震で富山実験場が被災するも、奇跡的に稚魚が生存
●今度は、さらなる安定的かつ継続的な種苗放流と完全養殖達成をめざす

【本件の背景】
ノドグロは標準和名をアカムツといい、「白身のトロ」と呼ばれるほど味が良いとされる高級魚です。近畿大学水産研究所富山実験場(富山県射水市)では、平成27年(2015年)にアカムツの飼育研究を開始し、平成28年(2016年)10月に人工ふ化に成功しました。近畿大学水産研究所と海洋高校は、両者の養殖技術向上とアカムツの初期飼育や飼料に関する技術交流を目的に、平成30年(2018年)に「アカムツ等の養殖および種苗生産に関する高大連携協定」を締結し、共同研究を開始しました。
なお、研究の根幹である天然アカムツの採卵の際には、上越漁業協同組合筒石支所(新潟県糸魚川市)の漁業者に特別操業をしていただくなど、多大なご協力をいただいています。

【本件の内容】
近畿大学水産研究所富山実験場は、アカムツの完全養殖・量産化をめざして飼育方法の改善に取り組んでおり、令和4年(2022年)には約1万尾の種苗生産に成功、令和5年(2023年)には3万尾以上の種苗生産に成功しました。
一方、海洋高校では、新潟県のアカムツ資源の保全を目標に、生徒の探究学習のテーマの一つとして、アカムツの種苗生産に関する研究活動を行ってきました。令和元年(2019年)には、高校として世界初の人工授精と45日齢までの飼育に成功しており、令和5年(2023年)には僅かながらもアカムツ稚魚の生産に成功しています。
このたび、富山実験場でのアカムツ種苗生産の安定と、採卵に協力していただいている地元漁業者からの要望を受け、高大連携の一環として研究余剰分となる稚魚を糸魚川市筒石沖に放流しました。
なお、富山実験場は、令和6年(2024年)1月1日に発生した令和6年能登半島地震で被災し、液状化現象などにより水槽や配管が破損して、研究対象のアカムツの一部が死亡してしまいました。今回放流したアカムツ稚魚は、中間育成及び放流のため、令和5年(2023年)12月に富山実験場から海洋高校に移動しており、奇跡的に生き残りました。

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