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国内初、ソフトウェア製品に関するCO2排出量算定のルールを策定 ~サプライチェーン全体の排出削減に向け、ソフトウェア業界の脱炭素を推進~

Digital PR Platform / 2024年3月29日 15時7分

2.成果
 本事業において、経済産業省の「カーボンフットプリント ガイドライン」*2に整合した初めての算定ルールの一つとして、受託開発ソフトウェア製品のCO2排出量算定ルールを策定しました。本算定ルールは、受注から生産・納品までを対象とした、ソフトウェア開発段階のCO2排出量の算定に関するルールです。これによってソフトウェア製品のCO2排出量算定の基礎ができ、ソフトウェア製品のグリーンな調達を実現するための第一歩を踏み出せたと考えています。

3.策定した算定ルールのポイント
 本事業では初期検討として受託開発ソフトウェア製品を題材に算定ルールの検討を進めました。受託開発ソフトウェア製品は、製品固有の要求仕様に基づき製造されるため、開発時に発生するCO2排出は開発者の活動によるものが中心です。そのため、CO2排出量算定における活動量の把握が有形な工業製品のような量産品に比べて容易ではありません。策定した算定ルールのポイントは次の2点です。

(1)ソフトウェア開発特有の算定プロセス・排出源等の体系化
 CO2排出観点での開発段階のライフサイクル分析を行い、算定対象のプロセス・排出源を定義しました。さらに、開発者が利用する機器・設備が消費した電力と開発対象である個々のソフトウェア製品との紐づけの方法を定めました。これらによって開発者の削減努力を反映した算定を可能にしました。本算定ルールで定めた内容とその考え方は、適用対象を拡大する際の土台になると考えています。
(2)ソフトウェア製造前の算定・比較への対応
 本算定ルールでは、経済産業省の「カーボンフットプリント ガイドライン」*2で定められたCO2排出量算定における基礎要件に加えて、排出量を比較されることが想定される場合の要件を規定しています。特に、製品完成後のみならず、グリーンな調達における入札時などの製造前にCO2排出量を算定/開示することを想定し、設計値を用いて算定したCO2排出量の比較を可能にしました。これにより、グリーンな調達の実現をめざします。


[画像1]https://digitalpr.jp/simg/2341/85587/700_483_202403270915246603651c5a0ec.JPG


4.NTTの役割
 NTTは2021年から取り組んでいるグリーンソフトウェア開発・運用技術の研究開発の中で、ソフトウェア開発時の消費電力計測実験を実施し主要なCO2排出源となりうるプロセスを分析しました。その結果をもとにCO2排出量算定にあたっての算定範囲や必要なデータの収集方法といった検討を行い、CO2排出量の試算を行いました。これらの知見を活かして算定方法の素案を提案し、参画企業との議論・合意形成を主導しました。

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