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人の痛みを分かち合える人材になってほしい-麻布大学スタンダード科目『地球共生論』で訴えた福島県双葉町長の願い-

Digital PR Platform / 2024年4月24日 14時5分

この日、伊澤町長が一貫して学生たちに訴えかけた言葉は、「人の痛みを分かち合う人材になってほしい」という想いでした。

「犠牲になっているところが、ずっと犠牲になったままでいいのでしょうか。」
「自分の街さえ問題なければいい、迷惑施設を置かなければいいという考え方では、問題が解決できなくなってきているという現状を、どうか皆さんに理解してもらいたい。」
「誰かがなんでも引き受けるのではなく、痛みを分かち合う気持ちが大切なのです。」

誰かが引き受けなければならない、という苦渋の決断をされた伊澤町長の語りかけに、学生たちは熱心に耳を傾けていました。

また、この状況を乗り越えるべく、人優先の生活環境(災害に強い、景観も良い等)の整った新たな街づくり、雇用問題の解決に向けた23社の企業との協定締結・誘致、農業の再生と新興など、復興に向けた様々な取り組みも紹介されました。帰還希望者と、新たな移住者が共に営む街を目指されているとのことです。これも「共生」の一つです。
当日の講義で紹介された、新たなまちづくりのコンセプト今年度の新入生のほとんどが、東日本大震災当時はまだ幼少期だったこともあり、震災の記憶が残っている学生は多くなかったのですが、授業終了後に次のような感想が届きました。

・原発事故については放射線の影響で住めなくなっている地域がある程度の知識しかなかったので、詳しく学べてよかった。誰かが中間貯蔵施設を引き受けないといけないのに、全国で誰も引き受けていない現実を知りました。
・他人事ではなく、これからの未来を担う私たちが責任を持って取り組んでいく必要があると思いました。
・私たち若者が関心を持たなければ復興は進まないし、各自治体が助け合いをしなければ、この問題は解決しないと思う。
・将来、自分が臨床検査学を学んでいく上で、何か貢献できることはないか考えたい。

「地球共生」という言葉を最初に聞いた時、あまりはっきりしたイメージが湧かなかった学生たちも、この日の授業を通して、日本から世界までの助け合い、"共"に"生"きているということが分かったようです。

獣医師、臨床検査技師、愛玩動物看護師等の資格スキルを身に付けて、現場で即戦力となるための勉強はもちろん重要ですが、麻布大学ではもう少し長期的な視野から、建学の精神「学理の討究と誠実なる実践」に基づき、人と動物との共存及び人と自然環境との調和の道を探求することを目的として、社会に貢献できる人材の育成を目指し、教育・研究を行っています。
他学科教員の話を聞きながら「地球共生」に関わる教養を深められる、本学でしか体験できない教育を通じて、世界で活躍していく学生たちの未来に期待します。

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