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管路の形状・埋設位置を高精度に計測する技術を確立 ~社会インフラのデジタルツイン実現へ~

Digital PR Platform / 2024年5月14日 15時5分

2. 技術内容
 本研究により、管路内で取得した点群データを用いて管路の形状を可視化し、埋設位置を高精度に計測する技術を確立しました。管路内を直接計測する手法のため、深度や周辺環境の影響を受けずに計測することが可能です。なお、本技術は通信用管路を用いて検証・評価を実施しています。

<技術のポイント>
(1)管路形状の可視化
 TOFカメラ※6、ジャイロセンサ※7、エンコーダ※8を有する装置を用いて管路内の点群データを取得します。管路内は狭隘空間(Φ約8cm)であり、1回の撮影で取得できる点群データはカメラ前方の数m程度のため、計測装置を管路の始点から終点へ牽引し、その間連続的に取得した点群データを長手方向に繋ぎ合わせることで管路全長の形状を3次元で可視化しました。

(2)埋設位置の算出
 管路はマンホール※9間を接続する設備です。マンホールは入孔部である鉄蓋が地表面に露出しているため、衛星測位により正確に設置位置を計測することができます。(1)により可視化した管路の始点と終点をマンホールの位置と括りつけることにより地理空間上の埋設位置として算出します。


[画像1]https://digitalpr.jp/simg/2341/88154/700_592_202405141036266642c01aa6d16.JPG


 本技術の精度評価のため、実際の管路設備と同様に直線および水平方向・垂直方向の曲がり部を再現した185mの模擬設備を構築し、計測実験を行いました。
 本技術で算出した管路位置と実際の位置との誤差は計測長185mに対して最大0.10%、平均0.05%となり、高精度に計測できることを確認しました。


[画像2]https://digitalpr.jp/simg/2341/88154/700_324_202405141036286642c01cef652.JPG


3. 本技術の効果と今後の展開
 本技術により、管路の形状・位置を設置環境によらず高精度な3次元のデジタルデータとして取得することが可能となります。これらのデータを活用し、埋設物に関する調査等の削減、掘削時の設備損傷リスクの低減、災害復旧の早期化等を図ることで、維持管理業務の効率化、安全性向上の実現に寄与します。
 また、本技術は通信用管路だけではなく、類似設備への応用が可能です。今後は、電力、ガス、水道等の管路への技術展開により、地中設備全体のデジタルツイン推進に貢献し、将来にわたり安心・安全に社会インフラを利用できる社会をめざします。

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