第74回自動車技術会「自動車技術会賞」を受賞
Digital PR Platform / 2024年5月28日 11時4分
~独自の防食端子の適用範囲拡大により、ワイヤハーネスのアルミ化・軽量化に貢献~
古河電気工業株式会社(本社:東京都千代田区大手町2丁目6番4号、代表取締役社長:森平英也)と古河電工グループの古河AS株式会社(本社:滋賀県犬上郡、代表取締役社長:坂本健太郎)は、公益社団法人自動車技術会が主催する自動車技術会2024年春季大会にて、第74回自動車技術会賞部門の「技術開発賞」を受賞しました。
自動車技術会賞は「自動車工学及び自動車技術の向上発展を奨励すること」を目的として1951年に創設されました。「技術開発賞」は6種ある自動車技術会賞部門のひとつで、自動車技術の発展に役立つ新製品または新技術を開発した個人およびその共同開発者を対象として授与されます。
この度の受賞では、当社独自のα端子(R)(注1)構造による防食において独自の材料と加工技術を適用した新型端子を開発し、従来比2倍以上の直径の太径アルミ電線まで適用範囲を拡大することでワイヤハーネスの軽量化につながり、燃費や電費の向上に貢献したことが評価されました。
[画像1]https://digitalpr.jp/simg/1782/88804/700_436_202405271115576653ecdd00477.png
CASEの進展とともに車両のワイヤハーネスの回路数と質量が増加するため、銅電線から軽量なアルミ電線への置換が期待されています。当社では、アルミ電線には銅合金製端子との異種金属界面にて腐食しやすいという問題に対し、細径アルミ電線において密閉管構造の防食端子(α端子(R))を実用化しました。一方で太径アルミ電線においては、厚板端子材の溶接や端子・電線の接続が困難なことが実用化の課題となっていました。この課題を当社グループが開発したファイバレーザのビームモード制御技術(注2)を応用して高精度なプレス成型技術と融合させることで解決し、太径アルミ電線用α端子(R)の実用化につながりました。さらに、アルミ電線の接続においては導体表面の酸化被膜を破壊する必要があり、素線本数の多い太径アルミ電線では過剰な圧縮変形が起こることから圧着のみでは接続が困難とされていましたが、当社グループでは電線構造を最適化し、密閉管圧着を適用することにより、従来必要とされていた圧着前処理を行うことなく端子と太径アルミ電線を接続することに成功しました。これにより前処理レス圧着接続と防食工程レスを同時に実現し、従来比2倍以上の太さとなる5~8sq用太物α端子(R)の開発につながり、太径アルミ電線が採用されやすくなることでワイヤハーネスの軽量化につながりました。
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