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【名城大学・国立環境研究所】市民参加型調査の結果を活用し「セミの初鳴き日」に影響する要因に迫る

Digital PR Platform / 2024年6月24日 20時5分

アブラゼミの初鳴き日から何日前・何日間の、どの気象要因が最もアブラゼミの初鳴き日の予測に効果を持つかについて、各調査地点に近い気象台で記録された日平均気温、日平均湿度、日平均風速、全天日射量、日降水量を使用し、1369通りの統計モデルを比較して、最も当てはまるモデルに使用されている期間の気象要因を探索的に分析しました。その結果、日射量、湿度、降雨、風速の効果は小さかったのに対し、気温の効果は顕著に大きいことがわかりました(図1)。特に、初鳴き日は322日前から221日前の気温と強い負の相関を持つことが明らかとなりました(図2)。すなわち、前の年の盛夏から初冬の気温が高いと、アブラゼミの初鳴き日が早まる傾向があることが示されました。


長期的なデータを見ると、盛夏から初冬の気温のデータは上昇傾向、アブラゼミの初鳴き日は早まる傾向にあります。これらの関係性から、時系列トレンドを持ったデータ同士の関係を評価する統計手法である「状態空間モデル」を作成して分析したところ、アブラゼミの初鳴き日の早期化は、気温の経年的な上昇(温暖化)の影響であるという仮説が支持されました(図3)。


【2. 発表論文】
<タイトル>
Exploring the factors influencing the first singing date of a cicada, Graptopsaltria nigrofuscata: How will it be affected by climate change?
<著者>Shohei G. Tsujimoto, Dai Koide, Naoki H. Kumagai, Makihiko Ikegami, Jun Nishihiro
<掲載誌>Ecological Entomology
<DOI> https://doi.org/10.1111/een.13357
(外部サイトに接続します)


【3. 発表者】
本報道発表の発表者は以下のとおりです。
国立研究開発法人国立環境研究所 気候変動適応センター
 副センター長 西廣 淳
 主任研究員  小出 大
 主任研究員  熊谷 直喜

同 生物多様性領域
 主任研究員 池上 真木彦

名城大学 農学部 生物環境科学科
 助教 辻本 翔平




【4. 問合せ先】
【研究全般に関する問合せ】
国立研究開発法人国立環境研究所 気候変動適応センター
副センター長
西廣 淳
nishihiro.jun(末尾に"@nies.go.jp"をつけてください)[A1]

【解析内容・市民連携に関する問合せ】
名城大学 農学部 生物環境科学科
辻本 翔平
sgtsuji(末尾に"@meijo-u.ac.jp"をつけてください)

【報道に関する問合せ】
国立研究開発法人国立環境研究所 企画部広報室
kouhou0(末尾に"@nies.go.jp"をつけてください)


▼本件に関する問い合わせ先
名城大学渉外部広報課
住所:愛知県名古屋市天白区塩釜口1-501
TEL:052-838-2006
FAX:052-833-9494
メール:koho@ccml.meijo-u.ac.jp


【リリース発信元】 大学プレスセンター https://www.u-presscenter.jp/

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