【シュローダー】2024年7月 グローバル債券チームによる経済見通し
Digital PR Platform / 2024年7月2日 11時33分
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ジュリアン・ホゥダン
グローバル・アンコンストレインド債券チーム・ヘッド
グローバル債券やグローバル・クレジットを運用するグローバル・アンコンストレインド債券チームによる、マクロ経済環境見通しとポートフォリオへの示唆をご紹介します。
グローバル・アンコンストレインド債券チーム(以下、運用チーム)は、世界のさまざまな状況を分析し、現在のマクロ経済環境とその方向性を評価しています。
米国インフレの改善を理由に、ソフトランディングシナリオの実現可能性をさらに引き上げた一方、ノーランディング・シナリオの実現可能性を引き下げています。なお、ハード・ランディングの実現可能性は非常に小さいとの見方を維持しています。
千里の道も一歩から
主要な中央銀行の会合は派手な花火はなく終わりました。欧州中央銀行(ECB)は緩和サイクルをスタートさせましたが、この動きは事前に十分に認識されていました。しかしながら、最近のユーロ圏サービス・インフレの根強さと経済成長の回復基調を考慮すると、ECBの次の動きは慎重なものになると予想されます。
米連邦準備制度理事会(FRB)については、金利見通しを修正し、年内の利下げ回数の示唆は中央値では年内1回に引き下げられました。ただし、最頻値では、8人の委員が2回の利下げを示唆しており、市場もこちらを織り込んでいます。
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「ゆっくり、着実」が勝つか?
では、ソフトランディング・シナリオの実現可能性をさらに高めた理由とはなんでしょうか?端的に言えば、インフレ圧力緩和の兆しとなります。運用チームでは様々な経済指標を考慮しますが、現在の環境下では、米国のインフレ動向が最も重要と言えます。低インフレはFRBに金融政策緩和の余地を与えるため、「ソフトランディング」への究極の道となります。5月発表の米消費者物価指数(CPI) は、住居費は粘着性を示したものの、全体としては明るい兆しを示しました。そして、住宅を除くサービス(いわゆるスーパーコア)指標は大幅に改善し、前月比ベースでは下落となりました。
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