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【芝浦工業大学】サブテラヘルツ波によるコンクリート内部を透視する技術で鉄筋腐食状態を推定~非破壊・非接触で情報を得られるサブテラヘルツ波を利用した装置を開発して、予防保全型の維持管理体系の構築を実現する~

Digital PR Platform / 2024年8月7日 14時5分

【芝浦工業大学】サブテラヘルツ波によるコンクリート内部を透視する技術で鉄筋腐食状態を推定~非破壊・非接触で情報を得られるサブテラヘルツ波を利用した装置を開発して、予防保全型の維持管理体系の構築を実現する~



芝浦工業大学(東京都江東区/学長 山田純) 建築学部・デザイン工学部、株式会社コンステック(大阪市/社長 茶家義明)、東北大学大学院工学研究科(仙台市/工学研究科長 伊藤彰則) 都市・建築学専攻は、共同で「サブテラヘルツ波によるコンクリート中の鉄筋腐食評価技術の研究開発」を行っています。
本研究開発は、令和3年度~令和5年度まで、国土交通省 住宅生産技術イノベーション促進事業 課題名「サブテラヘルツ波を適用した鉄筋コンクリート造集合住宅の予防保全システムの開発」にて採択され、助成を受け着手しました。





■研究の背景
住宅・建築物を長期に健全な状態で活用し、維持管理コストを低減するためには、劣化が顕在化する前に対策を行う予防保全による維持保全が求められています。従来の目視や打診を中心とした調査は、劣化が顕在化する以前の情報を把握することはできませんでした。
このような問題点を解決するため、非破壊・非接触で、コンクリート中の鉄筋の腐食化傾向や腐食要因を把握する技術を開発しました。少ない手間で多くの情報を得る調査により生産性の向上を図り、構造物調査の実施率の向上、および予防保全型の維持管理体系の構築を目標としています。


■研究の概要
○サブテラヘルツ波の現状
・サブテラヘルツ波とは
周波数10GHz~300GHz(0.01THz~0.3THz)程度の周波数帯の電磁波のことで、テラヘルツ波と同様に、コンクリートなどの非極性物質に対する透過性が高く、水などの極性物質に吸収され、金属に対しては高い反射性を持つ電磁波です。このサブテラヘルツ波の特性を利用してコンクリート中の鉄筋の状態を評価する技術を開発しました。

・サブテラヘルツ波の反射強度変化による評価
本技術開発では、7.5~20GHz程度の比較的低周波のサブテラヘルツ波による評価を用いました。サブテラヘルツ波をコンクリート表面から入射し、コンクリートおよび鉄筋からの反射波の強度によって、鉄筋位置や腐食度を評価します。鉄筋からの反射波を二次元的に表現したコンター図を図1に示します。図中の破線が鉄筋の位置です。かぶり厚さ50mm程度までの鉄筋を評価することが可能です。


・かぶり10mmにおける鉄筋腐食度評価
鉄筋の腐食により反射強度が小さくなる特性を利用し、鉄筋位置とコンクリート位置の反射強度の差分値と鉄筋の質量減少率の関係をあらかじめ求めておき、鉄筋の腐食度を非破壊・非接触的に評価します。図2に腐食度の異なる鉄筋のコンター図、写真1に鉄筋腐食の試験体の例を示します。

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