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有価証券報告書から読み解くガバナンスとリスクマネジメントの動向2024 -テキストマイニングによる分析-

Digital PR Platform / 2024年8月30日 10時0分

2024年8月30日
PwCアドバイザリー合同会社


PwCアドバイザリー合同会社(以下、「PwCアドバイザリー」)は、このほど国内上場企業1,098社を対象に、有価証券報告書のテキストマイニングによるガバナンス、リスクマネジメントの取り組みに関する分析レポートを発刊しました。本調査は、PwCアドバイザリーが中心となり、PwC Japanグループの監査・保証業務、税務との協働体制のもとに実施しており、今年で5回目となります。

本調査では「コーポレートガバナンス」「リスクマネジメント」および「その他トレンドとなっているキーワード」の3つに焦点をあて、近年、企業および投資家の間のホットトピックスの中でも推移に顕著な変化が見られたものを中心に分析・考察を行いました。

今年は、コーポレートガバナンスに関する社会からの一段の期待が企業経営における重要な論点となっていること、安全保障の観点からのサイバーセキュリティ領域での対応の見直しの必要性や、人口減少社会における人的資本の重要性などについて、企業経営者の皆様が深く議論され、開示の対象とされたことが着目すべき点として挙げられます。主な結果の概要は以下のとおりです。

コーポレートガバナンス
近年、政策保有株式の解消に向けた動きが活発化。純投資目的以外の政策保有目的の株式について、資本効率の悪化や議決権の機能不全によるガバナンスの低下などが注目を集め、有価証券報告書に、政策保有株式について説明の記載が求められるようになったこともあり、「政策保有株」に関する記載は増加傾向。具体的な記載内容は、政策保有株式の削減のみならず、削減目標を年間削減額や純資産に対する目標比率で記載する企業も一定数みられた。

リスクマネジメント
「事業等のリスク」において「サイバー」を記載している企業の割合は昨年に引き続き増加傾向。具体的な記載内容は、サイバー攻撃を脅威と認識している旨をはじめ、不正アクセス、コンピュータウイルス等の脅威に関するものや、脅威への対策としてセキュリティ対策やデータバックアップ体制に言及する企業も多くみられた。

その他のトレンドキーワード
人的資本の開示拡充に伴い、 「経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」においても「人的資本」を記載している企業の割合は増加傾向にあり、2022年以降の伸びは顕著。具体的な記載内容は、研修制度の拡充やキャリアアップ支援、待遇改善、人的資本検討組織の構築などの施策と関連づけて記載している企業が多くあり、中期計画に人的資本投資を含めている旨や、重点分野についてKPIを設定して目標管理している旨を記載している企業もみられた。

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