1. トップ
  2. 新着ニュース
  3. 経済
  4. プレスリリース

【東京医科大学】生後の脳発達に新知見:海馬ニューロン新生に生後特異的な遺伝子を発見~ 医学科生(リサーチ・コース選択)、社会人大学院生も研究に参加 ~

Digital PR Platform / 2024年8月30日 14時5分

【東京医科大学】生後の脳発達に新知見:海馬ニューロン新生に生後特異的な遺伝子を発見~ 医学科生(リサーチ・コース選択)、社会人大学院生も研究に参加 ~



東京医科大学(学長:林由起子/東京都新宿区)組織・神経解剖学分野 高橋宗春主任教授、大山恭司准教授、篠原広志講師、林田美緒助手、大村捷一郎(精神医学分野専攻医(社会人大学院生))、高山夏海、小川莉奈(ともに同大医学科第4学年)の研究グループは、出生前のマウス脳形成期において、海馬神経細胞の発生に関わる遺伝子(Zeb1とScratch2)を特定しました。これらの遺伝子は、神経細胞を作り出す細胞(神経幹細胞と神経前駆細胞)でそれぞれ順に働いています。さらに重要な発見として、生後の脳発達期では新たな遺伝子(Nkx6-2)が追加で働くことを明らかにしました。




【概要】 
 東京医科大学(学長:林由起子/東京都新宿区)組織・神経解剖学分野 高橋宗春主任教授、大山恭司准教授、篠原広志講師、林田美緒助手、大村捷一郎(精神医学分野専攻医(社会人大学院生))、高山夏海、小川莉奈(ともに同大医学科第4学年)の研究グループは、出生前のマウス脳形成期において、海馬神経細胞の発生に関わる遺伝子(Zeb1とScratch2)を特定しました。これらの遺伝子は、神経細胞を作り出す細胞(神経幹細胞と神経前駆細胞)でそれぞれ順に働いています。さらに重要な発見として、生後の脳発達期では新たな遺伝子(Nkx6-2)が追加で働くことを明らかにしました。本成果は、生後の環境が学習・記憶能力の発達にどのように影響するかを明らかにする糸口として期待されます。将来的には、この知見が発達障害の理解や治療法の開発にも貢献する可能性があります。
 この研究成果は、2024年8月29日、国際神経科学専門誌「Frontiers in Neuroscience」に掲載されました。

【本研究のポイント】
・胎生期から生後発達期に至るまで、上皮間葉転換(EMT)転写因子Zeb1、Scratch2は海馬神経幹細胞、新生ニューロン前駆細胞に順次発現する。
・EMT転写因子Nkx6-2は、生後発達期にのみ、海馬新生ニューロン前駆細胞に発現する。
・以上の結果から、胎生期と生後の海馬ニューロン新生プログラムには、共通プログラムと生後プログラムが存在することが示唆された。


【研究の背景】
 学習・記憶を司る海馬顆粒ニューロンは、胎生期のみならず生後も新生することが知られています。また、これまで、海馬ニューロン新生において、転写因子Sox2, Tbr2, NeuroD、Prox1が順次発現することが知られています。しかし、生後の海馬ニューロン新生における転写因子発現が胎生期のそれと同じであるかは明らかではありませんでした。

この記事に関連するニュース

トピックスRSS

ランキング

複数ページをまたぐ記事です

記事の最終ページでミッション達成してください