シュローダー マクロ経済見通し(2024年7-9月期)
Digital PR Platform / 2024年9月3日 15時11分
【エマージング諸国】
コモディティ価格の下落を主要因としてエマージング国のインフレ率は減速しましたが、その効果は薄れつつあります。また、足元の経済成長が堅調であることを踏まえると、インフレ圧力が再燃する可能性があり、中央銀行による積極的な利下げを妨げる可能性があります。中央銀行による利下げペースが遅れること等も影響し、経済成長率については24年に4.2%を記録した後、25年には3.9%へ減速することを見込んでいます。
今後想定される他のシナリオ
足元、市場参加者の間で景気後退懸念が高まりつつありますが、先述のように労働市場は正常化に向かっていると考えており、基本シナリオについては前回から変わらず「ソフトランディング」を想定しています。基本シナリオ以外で最も可能性の高いリスクシナリオとして、リフレーションシナリオの「過度な利下げ」を想定しています。各中央銀行が景気後退を過剰に意識し過度な利下げを実施することで、経済成長にはプラスに働くものの物価上昇圧力がかかるというシナリオです。その他のリスクシナリオとしては、スタグフレーションシナリオの「中東情勢の深刻化」、経済成長を維持しながらインフレ抑制を達成する「生産性向上」、デフレーションシナリオの「2025年の米国景気後退」や「米国債券市場の警鐘」を想定しています。
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