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追加情報を漏らさずに真実性保証ができる「ゼロ知識証明」における未解決問題を解決 ~証明生成時に乱数を再利用しても秘密情報が漏れないゼロ知識アーギュメントの実現方針を確立~

Digital PR Platform / 2024年9月19日 15時7分


[画像1]https://digitalpr.jp/simg/2341/95212/600_241_2024091816440366ea84c316066.png


2.本研究の成果および技術のポイント
 今回、証拠暗号を使わずにリセット可能統計的ゼロ知識アーギュメントを実現することは不可能ということを証明し、上記の未解決問題を解決しました。特に、リセット可能統計的ゼロ知識アーギュメントを用いると証拠暗号を構築できることを示し、それによりリセット可能統計的ゼロ知識アーギュメントを実現することは証拠暗号を実現することと等価であることを示しました(図2)。
 技術的ポイントとして、本研究ではリセット可能統計的ゼロ知識アーギュメントの安全性を直接的に証拠暗号の実現に利用する代わりに、以下の2ステップによりリセット可能統計的ゼロ知識アーギュメントの安全性を間接的に利用することで証拠暗号を実現しました。

まずリセット可能統計的ゼロ知識アーギュメントが(その安全性がゆえに)ある性質を必ず満たすことを示す。
次に当該性質を利用すると証拠暗号を実現できることを示す。

 具体的には、まずリセット可能統計的ゼロ知識アーギュメントの高い安全性は証明者が送信するメッセージに大きな制約をかけることに着目し、ある特定の場合では証明者が送るメッセージが秘密情報に依存せず証明者が用いる乱数のみで定まらなければならないことを示しました。次に、この性質が比較的簡単に証拠暗号の実現へ利用できるものであることに着目し、それによりリセット可能統計的ゼロ知識アーギュメントから証拠暗号を実現しました(図3)。


[画像2]https://digitalpr.jp/simg/2341/95212/600_134_2024091816441566ea84cf0a1fc.png



[画像3]https://digitalpr.jp/simg/2341/95212/600_239_2024091816442666ea84dabc0fb.png


3.今後の展開
 今後もゼロ知識証明の研究開発を推進し、IOWN PETsの一技術として、データが生成されてから消滅するまでの全ての期間において、データ所有者のポリシーの範囲内でのみ利用されることを技術的に保証し、安全なデータ流通を可能とする「平文のない世界」をめざすことに貢献して参ります。また、将来的にはNTTが研究するLLM tsuzumiのセキュアな学習への適用やNTTが推進するIOWN PETs機能として実用化することをめざします。

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