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光ファイバセンシング機能を付与したIOWN オールフォトニクス・ネットワークにおいて広域での交通流モニタリングを実現 ~今後のIOWN APN普及時における柔軟な都市モニタリングを可能に~

Digital PR Platform / 2024年9月30日 11時6分


[画像1]https://digitalpr.jp/simg/2341/95862/650_297_2024092714534066f6486425cd4.png


2.技術のポイント


APN-Gに光ファイバセンシング機能を付与可能な接続構成を実現

 光ファイバセンシングは光の往復伝搬を利用して測定するため、IOWN APNの光パス上に配置される一方向にしか光を通さないデバイス(光アンプ等)を回避する構成で光ファイバセンシング装置を接続する必要があります。そのため方向性結合デバイス(光サーキュレータ)を用いて、APN-Gの一方向にしか光を通さないデバイス(光アンプ)を回避して往復したセンシング光を取り出すことが可能なAPN-Gと光ファイバセンシング装置の接続構成を考案・構築しました(図2)。


地下管路に敷設された通信用光ファイバを活用

 通信光ファイバケーブルや地下管路などには何も手を加えず測定が可能であるため、既存の設備を有効活用して、広域エリアからセンシングデータの取得が可能となります。


一般道向けに最適化した車速解析

 高速道路などの長い直進道路とは異なり、交差点などが多く存在する一般道の短い直進道路でも速度・台数を検出できるよう解析を実施しました。


[画像2]https://digitalpr.jp/simg/2341/95862/650_363_2024092714534266f64866dfc99.png


3.共同実験の成果
 5台の振動センシング装置をAPN-Gに接続し、既設の通信用光ファイバケーブル(大阪市内の道路地下に敷設)5ルート(延べ37km、8km四方範囲に配線)に対して交通振動を面的に同時測定しました。この交通振動を車速解析アルゴリズムで解析し、一般道の通行車両の平均車速、道路の交通量とその時間変化を200mメッシュの精細な粒度でリアルタイムに可視化できました(図3)。また、車両の速度と台数の解析結果は5地点で現地測定した正解データと一致する傾向を示すことを確認できました。(実証実験期間:2023年12月~2024年1月:データ計測、2024年2~7月:解析・有用性の検証)。


[画像3]https://digitalpr.jp/simg/2341/95862/650_297_2024092714534566f64869bbea5.png


 一般道の交通流計では、主要幹線のみに数km間隔で設置されるため、膨大な数のセンサの恒久的な設置・運用が必要となりますが、APN-Gと連携した光ファイバセンシングでは、都市の隅々まで張り巡らされた光ファイバルート上の任意地点を柔軟にモニタリングできるため、広域から収集する交通情報を活用した渋滞検知・予測や、都市交通計画への適用など新たな社会基盤としての活用が期待されます。
 なお、今回用いたAPN-Gへの光ファイバセンシング装置の接続構成はIOWN Global Forumの発刊文書[6]で採用されています。

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