【青山学院大学】野中敬翔さん(理工学研究科)がKaggle主催の世界最大級AIコンペティションで「金メダル」を獲得
Digital PR Platform / 2024年10月1日 14時5分
世界最大のAIコンペティションプラットフォーム「Kaggle」が開催する「LLM 20 Questions」において、野中敬翔さん(理工学研究科 理工学専攻 機能物質創成コース 博士前期課程1年・春山純志教授研究室所属)が第5位として「金メダル」を受賞した。
「Kaggle」が開催する「LLM 20 Questions」は、AIプログラミング分野のコンペティションにおいて、世界でも最も有名なものの一つである。
今回の「LLM 20 Questions」コンペティションでは、伝統的なゲーム「20 Questions」をプレイする言語モデル(LLM)を作ることを課題として、世界中から約6,500人がエントリーした。数多くのエントリーの中から、野中さんが提案したプログラムの斬新さが審査員に認められ、オックスフォード大学、マサチューセッツ工科大学(MIT)、東京大学などの学生と並んで第5位に入賞し、金メダルのほか、賞金8,000ドルを獲得した。
▼「20 Questions」とは
・「20 Questions」は、シークレットワードを20個以下の質問で当てるゲーム。
・プレイヤーはYes/No形式の質問を使って、一般的な質問から具体的な質問へと絞り込む。
・最終的に、できるだけ少ない質問数でシークレットワードを当てることが目標。
▼コンペティション形式
・各チーム/プレイヤーは、質問をする「Guesser LLM」と、答える「Answerer LLM」の2つのLLMで構成。
・Guesser LLMは質問を投げかけ、シークレットワードを推測する。
・Answerer LLMは「Yes」または「No」で回答する。
・2つのチームが対戦し、先にシークレットワードを当てたチームが勝利。
【野中敬翔さんからのコメント】
本コンペティションで金メダルを獲得でき、とても嬉しく思っています。この経験を通じて、人工知能・機械学習の理解を深められ、貴重な学びを得ることができました。
コンペティションの課題は、LLM(大規模言語モデル)とアルゴリズムの組み合わせからなっています。Kaggleのコンペティションの参加者には、深層学習のエキスパートが多いため、LLM(大規模言語モデル)だけでは差をつけることが難しく、苦労しました。そこで、勝利の鍵を握ったのはアルゴリズムでした。今回のコンペティションでは、見方を少し変え、キーワードに対して"0"と"1"からなる唯一の番号を割り振る問題に帰着できました。そこで私は、よく使われる単語には短い番号(010など)を、あまり使われない単語には長いコード(01010101など)を割り当てる仕組み(ハフマン符号)を使い、キーワードに対して、唯一の符号を割り当てる独自のアルゴリズムを構築しました。これが奏功し、5位入賞という結果につながりました。
これらは本学の情報理論関係の授業で学んだことが本当に役に立ちました。時間内にLLMを素早く構築でき、残りの時間をアルゴリズムの検討に充てられたのは、私が所属している春山研究室の一貫したテーマである「機械学習」と、物理の共同研究先の齊藤英治研究室(東京大学)にて、普段からLLMに携わっていることも大きく役に立ちました。
今後もこの分野の研究を更に学び、より素晴らしい成果を上げられるよう努力したいと思います。お世話になった青山学院大学の皆さま、そして共同研究先の齊藤英治研究室の皆さまに、心より感謝申し上げます。
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