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若年(AYA)世代乳癌に特異的な生物学的特徴を解明

Digital PR Platform / 2024年10月28日 10時0分


[画像2]https://digitalpr.jp/simg/1706/97753/600_439_20241025161213671b44cd51964.jpg


図2 ホルモン受容体陽性AYA世代乳癌は他の年齢層と比較し複数の細胞増殖伝達経路、およびさまざまな癌促進伝達経路が有意に活性化されている。
図3 ホルモン受容体陽性AYA世代乳癌は他の年齢層と比較しDNA修復およびBRCAness状態が有意に高い。
図4 ホルモン受容体陽性AYA世代乳癌は他の年齢層と比較し複数の遺伝子変異の割合が異なる。


 その結果、次の点が明らかになりました。
① AYA世代ホルモン受容体陽性乳癌は他の年齢層と比較し予後が有意に不良(図1)。
② AYA世代乳癌において複数の細胞増殖伝達経路、およびその他の癌促進伝達経路が他のいずれの年齢グループよりも高い活性状態にある(図2)。
③ 遺伝性乳癌卵巣癌に深く関与するDNA 修復(repair signaling)、およびBRCAnessにおいても高い状態である(図3)。
④ 他年齢層と比較し特異的ないくつかの遺伝子変異の割合が有意に異なる(図4)。

今後の展開
 若年世代のホルモン受容体陽性乳癌は他年代の乳癌と比較し生物学的特徴が異なり、それが予後に関与している可能性が示されました。この生物学的特徴を理解し、治療戦略の最適化・新規薬剤の開発を推進していくことが期待されます。また、治療期間を含め、働き盛りの年代である若年世代乳癌患者の予後改善や、副作用回避による生活の質の向上は、女性の社会進出が進む現代において、社会全体の生産性向上に寄与することが期待されます。

研究費
 本研究は、JSPS科研費(21K15535)、National Institutes of Health(R37CA248018、R01CA250412、R01CA251545)、US Department of Defense BCRP(W81XWH-19-1-0674、 W81XWH-19-1-0111)、Roswell Park Comprehensive Cancer Center(P30CA016056)の支援を受けて実施されました。

論文情報
タイトル: Breast cancer in Adolescent & Young Adult (AYA) has a specific biology and poor patient outcome compared to older patients
著者: Masanori Oshi, Akimitsu Yamada, Shipra Gandhi, Rongrong Wu, Mahato Sasamoto, Shinya Yamamoto, Kazutaka Narui, Takashi Ishikawa, Kazuaki Takabe, Itaru Endo
掲載雑誌:Esmo Open
DOI: https://doi.org/10.1016/j.esmoop.2024.103737


[画像3]https://digitalpr.jp/simg/1706/97753/300_69_20241025161244671b44ec412c1.jpg

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