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【東芝】橋梁床版内部の健全度評価技術において、車両の重量・速度や橋梁の構造によらず統一基準で評価する手法を確立 ~橋梁補修調査へ適用し、2024年度中のサービス開始を目指す~

Digital PR Platform / 2024年10月30日 15時37分

本技術の特長
 そこで当社は、福岡高速と、(一社)日本建設機械施工協会 施工技術総合研究所の保有するテストコースに模擬橋梁を設置し、実際の橋では検証が困難なさまざまな条件下で走行試験を実施しました。この試験では、実際に高速道路で使用される舗装やコンクリート床版を再現した試験体を作成して模擬橋梁に設置し、実際の橋梁の床版の状況をリアルに再現しました。重量の異なる車両を用い、速度を変えて走行した結果、車両重量や舗装種類などの違いによって、健全度マップにおける損傷度合いが強く出たり、弱く出たりする影響が明らかとなりましたが、評価結果を適切に補正することで、本技術をさまざまな橋梁に適用し、正確に橋梁の床版内部の健全度を評価できることを確認しました。例えば、車両重量については、大型車では損傷度合いが弱く出ることが分かったため、対象となる橋梁の大型車混入率に応じて評価結果を適切に補正します。一方、車両速度については、極端に速度の遅い渋滞時以外は特に補正は必要ないことが分かりました。これらをもとに、計測対象となる橋梁の通行量などの統計データや構造の違いをもとに評価結果を適切に補正することで、状況が異なる橋梁でも統一した基準で評価できるようになります。
 本技術は、従来の目視による点検では確認できなかった橋梁内部の損傷の抽出と、その損傷度合いの可視化を実現し、効率的で適切なインフラ補修による社会インフラの長寿命化に貢献します。



[画像1]https://digitalpr.jp/simg/1398/98049/700_394_202410301511156721ce0352808.png
図1:模擬橋梁での検証の概要



[画像2]https://digitalpr.jp/simg/1398/98049/700_383_202410301511346721ce1692cd8.png


図2:走行試験で得られた健全度マップの例



[画像3]https://digitalpr.jp/simg/1398/98049/700_363_202410301515416721cf0d1f65d.png


図3:検証結果の例



今後の展望
 当社は、東芝プラントシステム株式会社とともに、2024年度中に本技術を活用した橋梁床版の健全性評価のサービス提供の開始を目指します。また、本技術は、高速道路の橋梁に限らず、さまざまなコンクリート構造物に幅広く適用可能です。橋梁以外への適用範囲の拡大に向け、多様なコンクリート構造物での実証も進めていきます。さらに、本技術に関しては日本非破壊検査協会規格NDIS2434(*2)が制定されており、業界標準を目指しています。当社は本技術により、インフラの老朽化対策のデジタル化を推進し、サーキュラーエコノミーの実現に貢献してまいります。
 なお、今回開発した技術には、新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)の委託研究業務「インフラ維持管理・更新等の社会課題対応システム開発プロジェクト」の成果が含まれています。

*1 東芝プレスリリース(2022年7月)
https://www.global.toshiba/jp/technology/corporate/rdc/rd/topics/22/2207-01.html
*2 日本非破壊検査協会規格NDIS2434「能動弾性波計測手法を用いたコンクリート部材の損傷評価法」




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