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幼少期の脳における記憶維持にはたらくオステオクリン ~ヒヨコ脳の大脳皮質にあたる領域の研究から--北里大学

Digital PR Platform / 2024年11月15日 14時5分


■今後の展開
 鳥類の大脳皮質視覚野に相当する部位は、層構造が見られるものの、構成細胞の種類や細胞間のつながり、情報伝達経路が詳しくわかっているわけではありません。今後、オステオクリン発現細胞について情報の入力経路と出力経路を明らかにして、刷込み図形の記憶に必要な神経経路の中でのオステオクリンの役割を明確にする必要があります。今後、ヒトも含めた霊長類におけるオステオクリンの役割の解明にも役立つことが期待されます。


■論文情報
掲載誌:iScience
論文名:The role of osteocrin in memory formation during early learning, as revealed by visual imprinting in chicks
著 者:Tomoharu Nakamori, Izumi Komatsuzawa, Umi Iwata, Ami Makita, Go Kagiya, Kazuko Fujitani, Tetsuya Kitaguchi, Takashi Tsuboi, Hiroko Ohki-Hamazaki
DOI:10.1016/j.isci.2024.111195

・本研究はJSPS科研費[18K15350, 19K06888, 21K12616]、北里大学学術奨励研究(若手研究)の助成を受けたものです。


■用語解説
※1 臨界期(感受性期)
 ある学習による記憶や行動、能力などの形成や獲得が容易に起こる生後の一定の期間で、神経細胞や神経回路が変化しやすい(可塑性が高い)時期といわれる。
※2 刷込みトレーニング
 研究グループは、液晶モニターに動く図形を映してヒヨコに提示することで刷込み(インプリンティング)を行っている。この過程をトレーニングと呼ぶ。ある図形に対する刷込みが成立した個体は、この図形に対して走り寄って行くが、はじめて見る別の図形に対しては走り寄って行かないか、反対方向に逃げる。
※3 神経細胞の突起
 神経細胞は突起をもち、この突起の先端で他の神経細胞に情報を渡したり、別の突起で情報を受け取ったりしている。
※4 ペプチド
 アミノ酸が数個~数十個つながってできている物質。ホルモンや生理活性をもつ物質が含まれる。


■問い合わせ先
【研究に関すること】
 ・北里大学一般教育部
  講師 中森 智啓
  e-mail:tom-naka@sci.kitasato-u.ac.jp


 ・北里大学一般教育部
  教授 浜﨑 浩子
  e-mail:hamazaki@sci.kitasato-u.ac.jp

【報道に関すること】
 学校法人北里研究所 総務部広報課
 TEL:03-5791-6422
 e-mail:kohoh@kitasato-u.ac.jp



【リリース発信元】 大学プレスセンター https://www.u-presscenter.jp/

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