「いのちの停車場」エンディングテーマは村治佳織 小椋佳が歌詞を書き下ろした応援歌も

映画.com / 2021年3月2日 7時0分

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小椋佳

 女優の吉永小百合が初めて医師役に挑む「いのちの停車場」のエンディングテーマの作曲を、クラシックギタリストの村治佳織が務めていることがわかった。あわせて、応援歌「いのちの停車場」の作詞をシンガーソングライターの小椋佳が手掛けていることも発表された。

 成島出監督がメガホンをとる今作は、現役医師で作家としても活躍する南杏子氏の同名小説が原作。日本の長寿社会における現代医療制度の問題点や、尊厳死や安楽死といった医療制度のタブーに正面から向き合い、それらに携わる医師、患者、その家族を描いている。吉永が主人公・咲和子を演じ、松坂桃李、広瀬すず、西田敏行らが共演する。

 製作総指揮を務め、昨年亡くなった東映グループ元会長・岡田裕介さんから直接オファーを受けた村治は、本格的な作曲での楽曲提供に初挑戦。吉永とは旅をするほど親交が深く、2013年の舌腫瘍の際には吉永が心の支えとなったそう。岡田会長から「映画の内容を音楽で表そうとするのではなく、あなた自身の経験で感じた不安、その先の希望、見えた青空、やっと登った頂上からの絶景、などを頭に置いて書いてみたらどうか」とアドバイスを受け、楽曲を完成させた。

 村治の作曲したテーマ曲に心躍らせた岡田さんは、「エンディングとしては歌詞のない女声ヴォーカリーズを採用し、それに歌詞を付けて製作できないか」という案を出し、映画のテーマである“かけがえのないひとつひとつの命”を鼓舞する応援歌という位置づけで、2つ目の楽曲を製作することが決定した。

 「夢芝居」「愛燦燦」など数多くの名曲の作詞を手掛けた小椋と岡田さんは旧縁であり、俳優であった岡田さんが小椋のファーストアルバム「青春~砂漠の少年」のジャケット写真とナレーションを務めた際、当時顔出しをしていなかった小椋の肖像だと誤解されて話題を呼んだ逸話もある。

 実際の2人の交友関係は、岡田さんと吉永の初タッグとなった作品「動乱」の主題歌「流れるなら」の作詞作曲を小椋が任された頃から始まり、その後も「北のカナリアたち」の応援歌「あなたに逢えて」、「北の桜守」のテーマソング「花、闌の時」など、岡田さんプロデュース作品に数々の音楽を提供してきた。

 40年来の友情が続く中、村治が作曲したエンディングテーマの作詞を小椋にお願いしようとしていた矢先、昨年11月に岡田さんが急逝。村治のデモを聞いた5日後のことだった。岡田さんの本作に懸ける並々ならぬ情熱を知っている小椋は、自身の幕引きを示すラストアルバムを発売していたにも関わらず、この企画を快諾した。

 小椋は、応援歌に込めた思いについて「『いのちの停車場』を、人生の終点を目的地とするバスを待つ間に、一服するか一息ついて、ひと時『生』について考えを巡らせる場と捉え言葉を紡いでみました。悩んだ末に歌のタイトルも『いのちの停車場』そのものとさせていただきました。この歌が映画の深みを増す一助となることを祈りつつ」と語っている。なお、ボーカルは後日発表予定。

 2つの楽曲について、吉永は「小椋さん、村治さんから大きなパワーをいただき、映画は完成しました。銀河の向こうの岡田会長にも、歌声を、楽曲を届けたい思いです。そして、『いのちの停車場』が厳しい状況の中で懸命に生きている方達に寄り添う先品になりましたら、大変嬉しいです」とコメントを寄せた。

 「いのちの停車場」は5月21日から全国公開。

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