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江國香織が「東京タワー」撮影現場を訪問 永瀬廉、板谷由夏と鼎談「本当にお2人が美しかった」

映画.com / 2024年5月1日 6時0分

板谷由夏「私はまさに20代のときにリアルタイムで読んでいたので、まさか自分が『東京タワー』で詩史を演じることになるなんて思ってもいませんでした。読み返してみて改めて思うのは、人と人が惹かれ合う恋愛の根っこの部分って年齢を重ねたからこそわかることもあるということ。最初に読んだときと感覚が違うな、って思ったんですよね。あ、年齢を重ねるのも悪くないな、って。当時20代の頃はきっと詩史に当てはめては読めなくて、どちらかというと透くんに自分を置き換えていた気がするけど、今となっては大人が持つ切なさや焦りや、そういった感情を当事者として感じることができるので、あぁ小説って時代とか時期によって全然違うものなんだなって思いましたね」

永瀬「透や詩史といった登場人物のモデルになった人っていうのはいるんですか?」

江國「いないんです。私の小説の人物はどれもモデルがいなくて…。だから今日撮影現場を見させていただいて、初めて実物に会えたような気持ちがしています(笑)」

板谷「大丈夫でしたか?私たち…」

江國「はい、もう…美しかったです。小説って、言葉には肉体がないですから、ある意味なんでも自由に書けますし、読む人も自由にイメージできますけど、生身の肉体を持った役者さんたちが“演じる”というのはすごく大変だろうな、って思いました。でも本当にお2人が美しかったので、ますます楽しみになりました」

板谷「江國さんは東京タワーお好きなんですか?」

江國「好きだって思ったことはあまりなかったかな…。私が生まれるよりも前からあって、好きとか嫌いとか考えたこともなかった。でも30歳を過ぎた頃くらいから、タクシーに乗っているときなんかに東京タワーが見えると“あ、東京タワーだ”って言っちゃう自分がいることに気がついて、もしかして好きなのかな、って気がついたんですよ」

板谷「どうして詩史には“(東京タワーは)苦手よ”って言わせたんですか?」

江國「どうしてだったんだろう…(笑)。はっきりは覚えてないけど、“東京タワーが好き”って言うのってなんだかカッコ悪いような気がしてたんじゃないかな…。でもそれは好きの裏返しかも。東京タワーって、ずっと同じ場所に立っているけど、寂しく見えたり、悲しそうに見えたり、ハッピーに見えたり、本当に見る側の心情によって見え方が違うんだろうなって思うんです」

――「(東京タワーが)苦手よ」という詩史さんのセリフ然り、永瀬さんと板谷さんにとって印象的なセリフはありますか?

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