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【「SHOGUN 将軍」ネタバレありインタビュー】西岡徳馬×穂志もえか、“神回”の舞台裏を語る

映画.com / 2024年5月2日 13時0分

――それでは第8話「奈落の底」、広松が壮絶な最期を遂げるシーンについて教えてください。

西岡:僕はもうね、あのシーンを撮影するために、8カ月間、バンクーバーにいたようなものだから! 当日の朝、真田が僕のところに来てくれて「徳馬さん、とうとうこの日が来ましたね」と。俺も覚悟を決めて「そうだな」と言葉を返して、撮影に臨みました。

――ライバルの石堂(平岳大)に降伏宣言する虎永に対し、広松は反発し、「殿が気持ちを変えないならば、いまここで腹を切る」という選択をしました。

西岡:でもね、最初の台本だと、あの場にいる全員が切腹すると書かれていたの。でも、そんなことしたら、そこら中が血の海になっちゃうし、切腹という儀式がもつ意味合いが違ってきちゃうから、「ここは、俺ひとりに切腹させてくれ」とハッキリ言ったの。

――実際にそういう台本になりましたね。

西岡:まず、俺の考えを真田に言って、真田からジャスティン(原案を手がけたジャスティン・マークス)に言って。そこに宮川さん(プロデューサーのひとりである宮川恵理子氏)も合わせて、4人で会議をしたんですよ。俺は伝えたいことを辞書で調べて、それをメモした紙を見ながら、つたない英語で、ジャスティンに伝えたの。そうしたら、俺の顔をじーっと見つめながら「オッケー、わかった」って。やっぱり、広松ひとりが死ぬ方が、石堂に「これでいよいよ虎永はおしまいだ」と知らせることができるからね。

――広松の「今生のお別れにございまする」というセリフ、それを発する西岡さんの表情が忘れられません。

西岡:あのセリフは、俺が作ったの! ジャスティンに「ひとつだけセリフを作っていいか?」と聞いて。この世を先に去りますが、待っていますよという意味なんだけど、演じている最中から、ヒロのなかに涙が見えましたね。ふたりして感動しながら、演じました。

――いまのお話を思い出しながら、改めて第8話を見ると、さらに感動が押し寄せてきそうです。そして、もうひとつの“神回”である第4話「八重垣」について、穂志さんにうかがいます。藤が「お引き取りくださりませ」と内に秘めた強さを見せるシーンが、すばらしかったです。

穂志:皆さん、よく見せ場だと言ってくださるのですが、演じる私自身は特にそういう意識はなくて。数あるシーンのうちのひとつであって、テイクもそこまで重ねていません。私の記憶では、2テイクくらいですね。シリーズ全体を通して、けっこう自由に演じさせてもらえたと思っています。

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