マーベルの新戦略 製作本数を減らし、作品のクオリティ向上を目指す
映画.com / 2024年5月9日 15時0分
![マーベルの新戦略 製作本数を減らし、作品のクオリティ向上を目指す](https://media.image.infoseek.co.jp/isnews/photos/eigacom/eigacom_20240509013_0-small.jpg)
再起を告げる作品となるか (C)MARVEL 2024
マーベル・スタジオは、長年にわたり映画界におけるヒットスタジオとして君臨してきた。だが2023年、同社は「アントマン&ワスプ クアントマニア」と「マーベルズ」の不振により、かつてない逆風に直面した。経営陣は新たな戦略を打ち出し、再起への道を模索している。
英エンパイアが独占で行ったインタビューに、マーベル・スタジオの共同社長を務めるルイス・デスポジートと社長のケビン・ファイギが登場した。
昨年の不振について尋ねられたデスポジートは、「確かに少しの打撃を受けたが、我々は必ず強く復活する」と語る。その上で、具体的な戦略として製作本数を減らし、限られたリソースを集中させる方向に舵を切ったことを明かしている。
「たくさんの作品を同時に手がけると、どうしても内容が薄まってしまうことがわかった。もうそれは繰り返さない。昨年の教訓は十分に学んだ。今後は、年間で映画を2、3本、ドラマを1、2本に絞り込んでいく。これまでのように映画を4本、ドラマを4本というペースではなくなるだろう」とデスポジートは語気を強めた。
一方、ファイギ社長は、マーベルが業界の王者ではなく、挑戦者の立場に立たされた現状を歓迎しているという意外な見解を示した。
「実は、弱者の立場でいたほうが、ずっと心地いいんだ。観客を驚かせたり、期待を上回るサプライズを起こしたりできる方が、自分としては好きなんだよ。だから、理想的とは言えなかった昨年の状況は、皮肉にも、そのための最適な環境を整えてくれたように思う」と、ファイギ社長は逆境をプラスに捉える姿勢を見せた。
新生マーベル・スタジオの第1弾となるのが、7月26日より全国公開される「デッドプール&ウルヴァリン」。同社の再起を告げる作品となりそうだ。
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