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“B級映画の帝王”ロジャー・コーマンさん死去

映画.com / 2024年5月14日 21時0分

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98歳で逝去 Photo by Eric Charbonneau/Getty Images for Netflix

 “B級映画の帝王”と称されたロジャー・コーマンさんが98歳でこの世を去った。

 コーマンさんは1953年から映画監督・プロデューサー・脚本家などとして活躍。1971年までに1年あたり7本の映画をプロデュースしたといわれ、1960年の監督作「リトル・ショップ・オブ・ホラーズ(1960)」に至ってはわずか2日で撮影を終えたという伝説がある。

 低予算で素早く撮影を終えることをモットーとするコーマンさんは、「私はいかにハリウッドで100本の映画をつくり、しかも10セントも損をしなかったか」という自伝で自身の哲学を綴っている。アメリカにおいてインディペンデント映画の礎を築き、1960年代から70年代にかけて起きた「アメリカン・ニューシネマ」を先導した。

 コーマンさんの最大の貢献は、次世代の映画人材の育成にも大きな足跡を残したことだ。フランシス・フォード・コッポラ、ロン・ハワード、マーティン・スコセッシ、ジョナサン・デミ、ピーター・ボグダノビッチ、ジョー・ダンテ、ジョン・セイルズなど、名だたる映画監督はすべてコーマンさんのもとで映画監督としてのデビューを飾っている。のちに「ターミネーター」シリーズや「アバター」シリーズを手がけるジェームズ・キャメロン監督もコーマンさんに師事している。

 役者に関しても、ピーター・フォンダ、ジャック・ニコルソン、ロバート・デ・ニーロ、デニス・ホッパー、ブルース・ダーン、ダイアン・ラッド、ウィリアム・シャトナーらを発掘。イングマール・ベルイマンや黒澤明、フェデリコ・フェリーニといった巨匠の映画作品の米国配給にも尽力している。

 低予算ながら時代を超越した作品を数多く手がけ、次世代の映画人の育成と映画文化の普及にも尽力したコーマンさんの功績は計り知れない。

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