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草彅剛「ミッドナイトスワン」以来の主演映画「碁盤斬り」は“期待”を裏切らない! 興収はどうなる?【コラム/細野真宏の試写室日記】

映画.com / 2024年5月18日 14時0分

 このような流れを踏まえて、本作「碁盤斬り」が特徴的なのは、白石和彌監督映画にしては珍しい「G指定」。「General Audience」(年齢にかかわらず誰でも観覧できる)という一般向けになっている点です。

 つまり、「これまでで最も見やすい白石和彌監督映画」と言っても過言ではないのです!

 実は、「ミッドナイトスワン」のレイティングも「G指定」だったので、草彅剛ファンとの相性も良さそうです。

 さて、「碁盤斬り」は、タイトルからも分かるように「囲碁」が題材の1つになっています。

 本作は「囲碁」を知らない人でも雰囲気で仕組みが分かるようになっているので、その意味でも一般向けと言えます。

 また、時代劇では「言葉選び」が作品の大きな特徴になります。

 つまり、完全に一般向けにするために現代語を使うのか、専門向けにするために当時の言葉をふんだんに使うのか、など大きく分かれるのです。

 その点では、本作は、「中間」的な扱いで、現代語に加えて、「たな賃」など、当時の言葉も普通に使っています。

 「たな賃」とは、「家賃」のことですが、このような知識が必ずしも無くても、大家さんが取り立てに来ているので、「たな賃=家賃」が自然と分かるなど、脚本がしっかりしている面があります。

 このように、「時代劇」のお手本のように非常に分かりやすい用語の使われ方になっている作品でした。

 「ミッドナイトスワン」では、草彅剛×服部樹咲の化学反応が見どころの1つになっていましたが、本作では娘役の清原果耶がそれに当たります。

 このところの清原果耶はハズレがないと言えるくらいに存在感を発揮していて、本作でも草彅剛との絶妙な親子の信頼関係を構築しています。

 つまり、本作は、白石和彌監督の映画のクオリティーに加えて、草彅剛×清原果耶の化学反応も良く、期待を裏切らない出来になっています。

 時代劇映画は、何かと制作費が上がってしまう面もあるので、興行収入10億円突破を目指したいところではあります。が、その一方で時代劇映画不振という状況もあります。

 ただ、本作のように出来の良い時代劇映画は2次利用の採算性が良いので、大成功モデルとなった「ミッドナイトスワン」と同様に興行収入8億円突破を目指したいところです。

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