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ソン・ジュンギ“傷だらけの背中”で魅せる 「このろくでもない世界で」予告編&ポスター公開

映画.com / 2024年5月21日 17時0分

ソン・ジュンギ“傷だらけの背中”で魅せる 「このろくでもない世界で」予告編&ポスター公開

ポスター (C) 2023 PLUS M ENTERTAINMENT, SANAI PICTURES, HiSTORY ALL RIGHTS RESERVED.

 ソン・ジュンギが出演を熱望し、第76回カンヌ国際映画祭「ある視点」部門に公式出品された「このろくでもない世界で」のポスターと予告編が、このほど公開された。

 本作は、ある寂れた町を舞台に、継父からの暴力と貧困に喘ぐ18歳の少年ヨンギュと、彼にかつての自分を重ねた裏社会の男チゴンが紡ぐ物語。チゴンの属する犯罪組織の門を叩くほかなかったヨンギュは、仕事という名の“盗み”を働き、徐々に憧れのチゴンに認められていく。傷だらけの2つの魂が交錯した時、悲劇がさらなる悲劇を生み、彼らの運命は思わぬ方向へ走り出す。

 ヨンギュ役に扮したのは映画初主演のホン・サビン。この役を勝ち取るまでに3度のオーディションを経たという。そして、ヨンギュの義妹・ハヤン役に同じく新人のキム・ヒョンソ。5月7日に発表された百想芸術大賞では新人演技賞に輝いている。アーティストとして、BIBI名義で韓国ではもちろんアメリカのラジオ市場を席巻。Mediabaseトップ40のポップラジオチャートで20位以内にチャートイン、さらには「コーチェラ」で2度ステージに上がるなど、めざましい活躍を見せている。

 「ヴィンチェンツォ」「ロ・ギワン」などで主演を務めたソン・ジュンギは、裏社会に生きるチゴン役として登場。大きく作り上げた体躯になまなましい傷を全身に刻んだ犯罪組織のリーダーという、これまで目にしたことのない姿を披露しており、表情や声のトーンまで徹底的に変身。チゴンというキャラクターを時に大胆に、時に繊細に演じ切っている。

 予告編では、校庭で談笑する高校生たちに無言で近づき、手に持った石を振り下ろす主人公のヨンギュの姿を活写。そして足元の水たまりに落ちた石から血がその水面に滲む映像に「このろくでもない世界で」のタイトルが浮かび上がる。一瞬にして観る者の心を惹きつける衝撃的な幕開けだ。

 貧しい家庭に育った18歳のヨンギュは継父からの暴力に耐える荒んだ日々を送っているが、唯一の救いは義理の妹ハヤン(キム・ヒョンソ)と悪態をつきながらも一緒にハンバーガーを食べる時間だった。しかし、ハヤンを守るために起こした暴力事件に追い詰められ、裏社会に生きるチゴン(ソン・ジュンギ)に頼るしかなかった。

 これまで一部の隙もない美しさ、クールさで様々な役を演じ、観客を魅了してきたソン・ジュンギが、救いようのない町で生まれ育ち、そこから抜け出せない孤独な男を“傷だらけの背中”で魅せる印象的なシーン、チゲを食べながら「顔の傷は使える、教えてやるよ。俺を兄(ヒョン)だと思え」とこの町で“生き抜く”ということ……金、暴力、そして犯罪を教え込むシーンが続く。そして「一瞬、楽園を見た」というコピーと共に陽が差すなか、バイクに乗るヨンギュとハヤンのシーンで締めくくられる。

 「このろくでもない世界で」は、7月26日よりTOHOシネマズ シャンテほかで全国公開。

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