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「仁義なき戦い」脚本家・笠原和夫の幻のプロットを映画化! 「十一人の賊軍」で山田孝之×仲野太賀×白石和彌監督がタッグ

映画.com / 2024年5月27日 8時0分

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 「日本侠客伝」シリーズ、「仁義なき戦い」シリーズなどで知られる名脚本家・笠原和夫が、1964年に執筆した幻のプロットが、60年の時を経て「十一人の賊軍」というタイトルで映画化されることがわかった。「孤狼の血」シリーズのチームが再結集し、白石和彌監督のメガホンのもと、山田孝之と仲野太賀が主演する。

 勲四等瑞宝章を受章している笠原は、脚本を通じてその時代の反骨精神や都合によって変わる正義に抗う人物を数多く描き、昭和の映画業界を牽引してきた。今作の舞台は、1868年。「鳥羽・伏見の戦い」を皮切りに、15代将軍・徳川慶喜を擁する「旧幕府軍」と、薩摩藩・長州藩を中心とする「新政府軍=官軍」で争われた“戊辰戦争”。明治維新の中で起きた内戦であり、江戸幕府から明治政府へと政権が移り変わる激動の時代である。その戦いの最中、新発田藩(現在の新潟県新発田市)で繰り広げられた歴史的事件・奥羽越列藩同盟軍への裏切り=旧幕府軍への裏切りのエピソードをもとに、捕らえられていた11人の罪人たちが「決死隊」として砦を守る任に就く。

 笠原は、「勝てば官軍、負ければ賊軍」という言葉の通り、勝った方が全て正しく、勝敗によって善悪が決まるのが当たり前の時代に“果たして勝つことだけが正義なのか?”と一石を投じるべく、憎き藩のために命をかけて砦を守らなければならない罪人たちの葛藤を構想。しかし当時の東映京都撮影所所長・岡田茂が物語の結末を気に入らずボツに。激怒した笠原は350 枚ものシナリオを破り捨ててしまい、日の目を見ることはかなわなかった。しかし、笠原が描こうとしたドラマこそ今の日本が抱える社会問題とシンクロすると確信した現代の東映が映画化を企画。「孤狼の血」チームが旗を揚げ、実力派俳優陣が権力への壮大なアンチテーゼに挑む。主演の山田と仲野は、「50回目のファーストキス」以来、6年ぶりの共演となる。

 「十一人の賊軍」は、11月1日に全国で公開。

 主演の山田と仲野、白石監督と紀伊宗之プロデューサーのコメント全文は以下の通り。

山田孝之
スタッフ、キャストの皆さんが何とか乗り越えようとしていたのが伝わってきて、大変だったけど楽しい撮影でした。
先にクランクアップした他のキャストの皆さんが炊き出しに来ていただいたり、こんな素敵な現場は本当にないと思いますし、ここまで大変だったからこそ、何としてでもいい作品を作ろうと一丸となって撮影に挑んでいました。
白石監督とは「凶悪」以来でしたが、変わらぬパワフルさについていくのに必死でした。ですがなにより、再度お声がけ頂けたことがとても嬉しく思いました。
太賀とは共演経験もあり、彼の芝居に対する本気度は肌で感じていましたが、他者からの高い評価も日々聞いていましたので、改めて共に作品を作れる事がとても楽しみでした。そしてとても刺激的で、やり甲斐のある現場となりました。
映画で描かれる賊どもの生き様が、観た人たちの心に届いて勇気づけることができるといいなと思っています。
この映画を最後まで突っ走ろうと思います。

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