トランプ前大統領、自身の伝記映画の公開を阻止すべく中止勧告書送付
映画.com / 2024年5月27日 16時0分
スキャンダラスな内容に猛反発 Photo by Erin Schaff - Pool/Getty Images
ドナルド・トランプ前大統領を題材にした新作映画「ジ・アプレンティス(原題)」の製作者たちに対し、トランプ前大統領の弁護士が米国での販売と公開を阻止するための中止勧告書を送ったことが分かった。米バラエティが報じた。
イラン系デンマーク人の映画監督アリ・アバシが監督し、トランプ政権を取材したジャーナリスト、ガブリエル・シャーマンが脚本を担当した同作は、不動産デベロッパー時代のトランプ氏(セバスチャン・スタン)と顧問弁護士ロイ・コーン氏(ジェレミー・ストロング)との関係を描くもの。劇中では、前大統領を倫理的に危うく、女たらしで、請負業者をこき使い、自分の建物を完成させるためにマフィアと取引をする人物として描いているだけでなく、最初の妻イバナをレイプするシーンや、減量ためにアンフェタミンを乱用したり、脂肪吸引や整形手術を受けたりする描写など、物議を醸す内容が含まれている。
中止勧告書を読んだ2人の関係者によると、映画製作チームに配給契約を追求しないよう警告する内容だったという。バラエティが書簡についてトランプ陣営に問い合わせたところ、「この映画は、純粋に悪意ある中傷であり、日の目を見るべきでなく、まもなく閉店するディスカウントストアの劇場未公開DVDのバーゲンコーナーに置かれる価値すらない」と猛反発し、法的措置を辞さない姿勢を見せたという。
プレミア上映が行われたカンヌ国際映画祭での記者会見で、アバシ監督は「彼が多くの人を訴えていることを話題にするけど、訴訟の成功率については語らない」とコメント。さらには「彼がこの映画を嫌うとは限らない」と、トランプ前大統領のために上映することさえ提案した。
また、映画のプロデューサー陣は、「この映画は、前大統領を公平かつバランスよく描いたものです」と、中止勧告書に関する声明の中で述べた。
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