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「アニマル ぼくたちと動物のこと」監督が製作を述懐「私にとっても発見の旅だった」

映画.com / 2024年6月1日 10時0分

「アニマル ぼくたちと動物のこと」監督が製作を述懐「私にとっても発見の旅だった」

(C)CAPA Studio/Bright Bright Bright/UGC Images/Orange Studio/France 2/CinNa 2021

 動物保護と気候変動問題に取り組むティーンエイジャーが、解決策を見出す旅をするドキュメンタリー映画「アニマル  ぼくたちと動物のこと」が6月1日より、東京・イメージフォーラムほか全国順次公開される。監督は、共同監督を務めた前作「TOMORROW パーマネントライフを探して」(15)がフランスで110万人を動員したシリル・ディオン。主人公たちと共に養兎業者からコスタリカなどを訪問したディオン監督は「私にとっても発見の旅だった」と製作を振り返った。(取材・文/中山治美)

 環境活動家でもあるディオン監督は、科学者の「今のライフスタイルを続けていれば、人類は滅亡する」という警鐘を受け、仏女優メラニー・ロランと共に「TOMORROW パーマネントライフを探して」で持続可能な未来を考えた。その際、科学者たちが過去40年間で多くの種が大量に姿を決しており「6度目の大量絶滅到来」を唱えていることに注目。当然”種”には人類も含まれ、そもそも未来に私たちは存在していないかもしれないと懸念したという。

 なぜこのような状況に陥ったのか? それを探るべく今作を企画。旅のパートナーとして声を掛けたのは、環境活動家グレタ・トゥーンベリが主体となって始まった気候変動学校ストライキに参加していたパリ在住のビプランと、SNS上で環境問題と野生動物の保護について言及していたロンドン在住のベラ。同じように未来に危機感を抱いている若い世代と、現実を知り、未来へのヒントを掴むのが目的だ。

 2人を選んだ理由について、ディオン監督は「共に成熟した言葉を持つが、ビプランはスリランカからの移民で、ベラは裕福な家庭の英国人。社会背景が異なる2人が現実を前にした時、違った視点をもつのではないか?と期待しました。特にビプランは出会った当時は15歳。体も小さく、声変わりもしていなくて、発言とのギャップに惹かれました」と言う。

 ドキュメンタリーとはいえ、事前の構成が存在するのが常だ。本作も当初は、古生物学者アンソニー・バルノスキーからは種の絶滅の5つの原因(気候変動、戦略的外来種、環境汚染、乱獲、生息環境の破壊)を学び、それぞれの解決策を見出してくれる人物に会う予定だったという。しかしディオン監督は「撮影を初めて、これじゃつまらないなと。彼らが実際に体験し、どういう反応をするか捉えていく方が面白いのでは?」と方針を変えたという。

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