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ハーモニー・コリン監督が17年ぶり来日 全編サーマルレンズ撮影の異色最新作「AGGRO DR1FT」披露

映画.com / 2024年6月6日 14時0分

ハーモニー・コリン監督が17年ぶり来日 全編サーマルレンズ撮影の異色最新作「AGGRO DR1FT」披露

 「GUMMO ガンモ」「ミスター・ロンリー」「スプリング・ブレイカーズ」などで知られるハーモニー・コリン監督が17年ぶりに来日、6月5日、渋谷のホワイトシネクイントにて最新作「AGGRO DR1FT」が上映され、舞台挨拶に登壇した。

 コリン監督は、自身が率いるマルチメディアデザインコレクティブ、EDGLRD(エッジロード)とともに来日し、映画上映のほか、アート作品の展示、音楽イベントなどを開催する。この日の舞台挨拶には、「AGGRO DR1FT」本編に登場する悪魔のような男のマスクを着用して登場。マイアミから12時間にも及ぶ長時間フライトを経て「めちゃくちゃ遠かった。でも嬉しいよ、アイラブジャパン」と久々の来日の感想を語る。

 「AGGRO DR1FT」は、全編をサーマルレンズで撮影した異色作。昨年の第80回ベネチア映画祭で上映され話題を集めた。マイアミビーチの裏社会の暴力と狂気に支配された歪んだ世界で、熟練の殺し屋がターゲットを追う過程を映し出す。出演は、ジョルディ・モリャ、トラビス・スコットら。

 本作はシンプルなプロットで、捕食者と獲物の境界が曖昧になるようなサイケデリックな映像表現が特徴だ。「映画の次ものとなるアイデアを試してみたかった。より感覚的な体験ができるような、雰囲気に基づいた映画で、直線的ではないものを作る方法はないかと考えていた。それで、私のチームや多くのゲーム開発者たちと協力し、EDGLRDのメンバーたちとイメージと戯れながら、作り上げた」と制作の経緯を語る。

 「クリエイティブな面では、ここ2、3年で映画に対する興味が薄れてきて、他のこと、ゲームや絵画にのめり込み始めた。技術的なことや、部屋の中で創造できるようなことがベースになっていて、ゲーム化されたノンリニア世界観の創造に興味を持って、映画の概念を超えたものを作りたかった。考えるのではなく、感覚的に楽しんでほしい」と革新的な手法を用いた本作について説明した。

 「AGGRO DR1FT」の劇場公開は未定。イベントの詳細や最新情報は、EDGLRDの公式HP(www.edglrd.com/tokyo)で告知している。

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