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「おいハンサム!!」から考える“深夜ドラマの映画化”成功の採算ラインは?【コラム/細野真宏の試写室日記】

映画.com / 2024年6月22日 8時0分

 2022年放送の「おいハンサム!!」については、当初は、たまたまテレビをつけていたら見る程度でしたが、だんだん惹かれていきました。そして、全8話の後半の方では、進んでテレビをつけるようになっていました。

 その後も「おいハンサム!!」がきっかけで、割と「土ドラ」を見るようになっていきました。特に、発達障がいを描いた百田夏菜子主演の「僕の大好きな妻!」や、原田泰造主演の「おっさんのパンツがなんだっていいじゃないか!」あたりは秀作だと思います。

 このように、東京と大阪のテレビ局だけでなく、地方のテレビ局もドラマ界などに一石を投じているのは心強いことです。

 しかも、「おいハンサム!!」は、深夜枠であるにもかかわらず、東京ドラマアウォード2022にて「ミステリと言う勿れ」と共に「作品賞〈連続ドラマ部門〉」で優秀賞を受賞するなどしているのです!

 このような流れがあったため、当然のことながら2024年4月6日~5月25日に放送された「おいハンサム!!2」はリアルタイムで見ていました。

 そして今回は「おいハンサム!!2」の情報解禁とともに「映画化」も発表されました。どうやら山口雅俊監督は、2022年放送の「おいハンサム!!」の撮影中に映画化の構想を持っていたようです。

 そのため、「おいハンサム!!2」より以前に、映画の脚本執筆から着手。映画版の時系列に合うように「おいハンサム!!2」の物語を整えていったとのことです。

 さらに、「おいハンサム!!2」を撮り終えてから、改めて映画の脚本を全面的にブラッシュアップするという念の入れようです。

 主演の吉田鋼太郎が「この監督は撮影がくどい!」と文句を言っているのを見かけましたが、セリフも映像もこだわり続けるのが山口雅俊監督の持ち味と言えるのでしょう。

 その結果、かなりテンポも雰囲気も良い「絶妙な名作」が生まれたわけです。

 おそらく、この作品のことは「全く知らない」という人が多いでしょう。

 ただ、とりあえず騙されたと思って、「軽い気持ち」で見てみてください。きっと、この独特な世界感にハマる人が多いと思います。

 「おいハンサム!!」の大きな軸は「恋」と「家族」と「ゴハン」の3つとなっています。この作品の面白さの背景には、キャスティングの上手さもあるでしょう。

 特に3姉妹は、長女・伊藤由香は木南晴夏、次女・伊藤里香は佐久間由衣、三女・伊藤美香は武田玲奈。

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