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生誕90年、ブリジット・バルドーの特集上映開催! 幻の傑作「私生活」など未ソフト化・未配信作含む11本

映画.com / 2024年6月24日 11時0分

生誕90年、ブリジット・バルドーの特集上映開催! 幻の傑作「私生活」など未ソフト化・未配信作含む11本

ルイ・マル監督「私生活」(1962)より (C)1962 GAUMONT - STUDIO 37 – CCM

 今年9月で生誕90年を迎えるフランスの女優ブリジット・バルドーの特集上映「ブリジット・バルドー レトロスペクティヴ BB生誕90年祭」が、9月13日から開催される。バルドーの特集上映開催は2010年以来14年ぶりとなり、今回は未ソフト化・未配信の作品も含めた主演作10本と日本初公開のドキュメンタリーが上映される。

 無造作なブロンドヘア、スモーキーなアイメイク、大きな口とめくれ上がった厚い唇、バレエレッスンで鍛え上げられた身体。愛称は BB(ベベ)。60年代を代表するファッションアイコンであり、タブーを打ち破るポジティブな官能性で、フランス女優として初の世界的大スターとなった。

 1934年9月28日生まれ。父親は実業家、母は保険会社の重役の娘という、ブルジョワの家庭に長女として誕生。エッフェル塔に近い高級住宅街、パリ16区で育つ。幼少期よりバレエに夢中になりコンセルヴァトワールに入学。10代のころは眼鏡をかけて、少し出っ歯、やせっぽちな自分にコンプレックスを抱えていたが、14歳のときに雑誌「エル」の表紙を飾ったことをきっかけにモデルとして活動、やがてマルク・アングレ監督の目に留まり、最初の夫であるロジェ・バディムが監督した「素直な悪女」(1956)はフランスよりもアメリカで空前絶後の大ヒットを記録した。

 プライベートでも次々と恋人を作り、結婚と離婚を繰り返し、ときに自殺未遂……その役柄とも重なる放縦な振る舞いをマスコミや社会が騒ぎ立てバックラッシュに遭っても、思うがままの生き方を貫いた。60年代に入ると、アンリ=ジョルジュ・クルーゾー、ルイ・マル、ジャン=リュック・ゴダールなど錚々たる監督たちとの仕事で、女優としての存在感を高めていく。既存の価値観を否定した革新的なヌーベルバーグの女優の一人として、バルドーは存在した。 しかし、その波乱万丈のキャリアは、39歳の自らの宣言によって終わりを迎えることとなる。

 BBは堂々と旧習を乗り越える、掟破りの存在だった。スクリーンの中でもプライベートでも、欲望に素直に従い、それを悪びれない。社会による性的抑圧を軽やかに跳ねのける、自由奔放な女性像を体現していた。だからこそ彼女の崇拝者の中には、作家・哲学者のシモーヌ・ド・ボーボワールや、作家フランソワーズ・サガンらがいた。特にボーボワールは1959年に発表したエッセイ「ブリジット・バルドーとロリータ症候群」の中で、BBのことを「女性史を推し進める機関車」と呼び、戦後フランスで最初の、そして最も解放された女性として紹介した。

 今回の特集上映はバルドーの最高傑作と名高いルイ・マル監督、マルチェロ・マストロヤンニ共演の「私生活」(1962)を始めとする50年代から70年代初頭までの主演作10本と、日本初公開となるドキュメンタリー映画のラインナップでバルドーの足跡をたどる。上映作品ラインナップは7月中旬に発表予定。なお 「カリテ・ファンタスティック!シネマコレクション®2024」内で、バルドーの出演作のうち「裸で御免なさい」(56/マルク・アングレ監督)と、日本初公開のドキュメンタリー映画「ブリジット・バルドー 誤解」(2014/デビッド・テブール監督)の先行上映が8月4日に決定している。

 「ブリジット・バルドー レトロスペクティヴ BB 生誕90年祭」は、9月13日から新宿武蔵野館、ヒューマントラストシネマ有楽町ほか全国順次公開。

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