名優クォン・ヘヒョが来日 巨匠ホン・サンス監督の現場、印象深い韓国ドラマの出演作は?
映画.com / 2024年6月29日 9時0分
そして、撮影直前まで、撮影が始まってから終わるまで、自分の役について私が知ることのできる情報は、その職業についてのみなのです。毎朝、ホン監督から台本を渡され、その時に、ここに書かれている意味はなんだろうかと、その意味を探って演じていきます。そういう時間が積み重なって、1つのキャラクターが完成していく感じです。
俳優が一般的な作品に臨む時には、事前に脚本を読んで、これを表現しよう、こう演じよう、と、事前に計画を立ててから演技を行いますが、ホン監督の作品の場合にはそういった計画は存在しないので、とても自由に、肩の力を抜いて居心地よく演じることができます。そして、これは冗談半分ですけれども、もしそのシーンで失敗したとしたら、私の失敗ではなく、ホン監督の失敗だっていう気持ちもどこかにありますね(笑)。ですから、俳優はプレッシャーなく演じられるのです。
――当日に脚本を渡されるということで、演技にアドリブ、即興性も求められるのですか?
長年ホン監督の映画を見続けてきた観客は、おそらく俳優のアドリブがあると信じていると思います。ところが、私が知る限り、私が出演している以外の作品も含めて、ホン監督の映画にアドリブというものは一切存在しません。私自身もアドリブを入れたことはないですし、セリフは完全に脚本のテキストに沿って、語尾までテキスト通りに演じています。
唯一例外は、今年のベルリン映画祭で審査員賞を受賞した「A Traveler’s Needs」という作品でイザベル・ユペールさんと共演し、とあるシーンで、私が「Do you mind?」と尋ねてボールペンを借りました。とっさにそういう行動をしてしまったんですが、それは台本にないものでした。私の記憶の中で、ホン監督の作品での即興の演技はそれくらいです。
――日本では韓国ドラマが人気で、まずはドラマでクォンさんを知りファンになったという人も多いのです。ドラマでも様々な役を演じられていますが、印象深かった作品、共演して影響を受けた俳優さんを教えてください。
ドラマに関しては、私が個人的に好きな作品と、たくさんの方から愛された作品とではちょっと記憶が異なります。私は多くのドラマに出演しているので、私の好きな作品だけを挙げても、日本ではご存じない方のほうが多いと思います。そんな中でも、私も好きで、大衆的にもたくさんの方に知られていて、いまだに韓国の多くの方の記憶に残っているのが、1994年制作の「愛をあなたの胸に」という作品です。
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